KPIの設定方法について 2 ~デュポンシステム | インタープレイ コンサルティング 株式会社  Blog

KPIの設定方法について 2 ~デュポンシステム

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前回の記事のおさらい

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KPIの設定目的とは


「企業として目指す方向性(目標)があり、その実現へ


むけて組織をコントロール(誘導)するため」



このため、KPIの設定は次のステップで検討を進める。



① 「企業(組織)として目指す方向性(目標)」を

   具体化する。


② その実現ポイントを明確にする。


③ 「企業として目指す方向性」「実現ポイント」の

   実現度合いを測るものさしを明確にする。


④ 「企業として目指す方向性」を測る物差しをKGI、

   「実現ポイント」を測る物差しをKPIと定義する。




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KPIの設定について、基本的な考え方は上記の


通りですが、実際の取り組みを見ると、必ずしも


上記のようなステップで検討がなされている


わけではありません。



たとえば、「企業(組織)として目指す方向性(目標)」が


不明瞭な状態でKPIの検討を志向される場合も


多く見受けられます。


この場合は、「企業(組織)として目指す方向性


(目標)」を実現するためにKPIを活用するのではなく、


KPI(各種指標)を通じて状況を見える化し、問題点を


明らかにすることで改善することができるということを


狙ってのことです。



このような場合に、検討に際して問題になるのは、


何をどこまで見える化するのかということです。


ビジネス上、業務上発生するすべてのことを指標化し


その状況を数値化して見える化するということは


現実的ではありません。ある程度ポイントを絞って


見える化する指標を定義することが必要です。


「企業(組織)として目指す方向性(目標)」という


観点で絞り込むことが本筋ですが、前述のような


場合は、それができません。


このような場合に「見える化指標セット」のひな形と


して使用するのがデュポンシステムです。



デュポンシステムとは、1919年にデュポン社によって


考案された財務管理システムです。デュポン社では、


経営改善の目標を自己資本純利益率(ROE)の上昇に


あると定め、そのためには、自己資本純利益率の


構成要素である売上高純利益率(収益性)、総資本


回転率(効率性)、財務レバレッジ(負債の有効活用)を


それぞれ改善しなければならないとしました。



さて、


自己資本純利益率は、次のように分解が可能です。



自己資本純利益率(当期純利益/自己資本)=


(当期純利益/売上高)×(売上高/総資本)×


(総資本/自己資本)。



個々の比率を改善することによって、その積である


自己資本純利益率が最終的に改善すると考え、


自己資本純利益率をKGI、展開された個々を指標を


KPIとして定義します。


さらに当期純利益を売上高、売上原価、営業費用、


一般管理費用等の各指標にさらに細分化し、


より詳細な状況の見える化を行うことを行います。



デュポンシステムでは、ROEをKGIとして指標を


展開していますが、個々の企業の状況によっては


ROAをKGIとして指標展開を行うことも多いです。




つまり、


「企業(組織)として目指す方向性(目標)」が明確で


ない場合には、ROEやROAの改善という「どのような


企業においても必要なこと」を方向性(目標)として


仮置きし、ROEやROAを起点とした経営指標群を


ベースに見える化の仕組みを整備することを行う


ということも行われます。




~ つづく ~