『事業戦略(計画)の実現に貢献するIT』 11 経営課題の抽出-財務の視点
『事業戦略(計画)の実現に貢献するIT』 の実現に向けての
最初の作業ステップである「戦略の整理」作業とは、
入手した戦略情報から、実現を図るべき経営課題を整理する
ことです。
前述したように、整理するのは以下の3点です。
① 経営課題の内容
② 達成水準 (KPI)
③ 達成期日
この整理を、バランススコアカード(BSC)を用いて行います。
バランススコアカード、及びその書き方については、拙書
「経営戦略の実効性を高める~情報システム計画の立て方・
活かし方」に詳細に記載していますので、ここでは省きます。
本エントリーでは、バランススコアカードを用いて、戦略から
経営課題を整理する際の留意点を中心に解説したいと思います。
バランススコアカードは、前述したように、財務、顧客、内部プロ
セス、学習と成長の4つの視点を持ちます。バランススコアカードで
戦略から経営課題を整理する場合も、その戦略をBSCの4つの
視点にあわせて整理し、経営課題を抽出することが必要です。
ただ、いきなり入手した戦略情報から、4つの視点に該当する経営
課題を抜き出せといわれても、?????となってしまうことでしょう。
が、心配は無用。
考え方というか、検討を進める際の手順があります。
ポイント①は、 「上から下へ」
これは、戦略から経営課題を抽出し、バランススコアカードに
記入するわけですが、BSCに書き込む順序、流れをあらわし
ています。つまり、まず、財務の視点を記載し、その次に顧客の
視点、次に内部プロセスの視点、最後に成長と学習の視点へと
書き進めるということです。
ポイント②は、 「財務の視点は、定型的な整理方法に従え」
財務の視点の記載方法は、一定の標準的な形があります。
戦略遂行の結果の最終目標を達成するために、大きくは次の
3つのことを検討します。
・ 売上の拡大
・ コストの削減 (生産性の向上)
・ 資産活用の効率化
戦略遂行の結果(最終目標)とは、企業の最終目標である
資本収益率を高めることです。資本収益率とは、株主から
預かった資本を活用して事業を行い、そこからいかに高い
収益を上げる事業を実現するかということです。
(ただ、現場が資本収益率といってピンとこないようであれば、
利益などを最終目標に設定することもよくあることです)
その最終目標を実現するために必要なことを、因数分解すると
上記の「売上の拡大」「コストの削減(生産性の向上)」「資産活用の
効率化」などに分かれることが多いです。
経常利益XXX円 であれば、売上―コストが利益になるわけですから
利益を高めるためには、売上をどれぐらいに増やす、コストをどれだけ
減らす、の両側面から利益の実現策を検討することになります。
また、売上を上げる場合、どの売上を上げるのかを明確にする
必要があります。
・どの商品/サービス (既存/新規、既存の商品の中のどれか)
・どの営業地域 (既存/新規、 既存地域のどこ)
・どの販売チャネル (既存/新規、既存チャネルのどれ)
・単価UPにより売上を上げるのか?
・単価ダウンによる数量アップで売上を上げるのか?
・機能向上による販売数UPにより売上を上げるのか?
等々
戦略により想定されている、あるいは戦略を遂行することで起こるで
あろう売上の向上策を整理し、バランススコアカードの財務の視点に
記載します。
この売上の例と同様のことを、コスト削減(生産性向上)や資産効率の
観点についても同様に検討します。
この整理の結果抽出した経営課題に対して、達成水準(KPI)も整理し
ます。
例えば、
既存A商品の販売地域を、関東圏から中部、関西圏へ拡大することで
売上の拡大を図る場合、その新販売地域での売上高目標額を明確に
します。
(拙書第3章に詳細を記載していますので、詳細はそちらを参照ください。)
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