『事業戦略(計画)の実現に貢献するIT』  6 事業戦略情報の入手 | インタープレイ コンサルティング 株式会社  Blog

『事業戦略(計画)の実現に貢献するIT』  6 事業戦略情報の入手

 
事業戦略の実現に貢献するITを実現するためには、従来的な

業務要件からIT要件を洗い出すのではなく、事業戦略(計画)から

IT要件(機能要件とパフォーマンス要件)を洗い出すことが必要だと

述べました。今日からしばらくは、IT要件のインプットになる事業

戦略(計画)について書こうと思います。


拙書「経営戦略の実効性を高める~情報システム計画の立て方・

活かし方」では、第3章の部分に該当します。

 

 

まず、今日は・・・・

最終的にIT要件に落し込むために、そのインプットととなる事業

戦略というのは、具体的にはどのようなものなのでしょうか?


IT要件に落し込みの目的は、「事業戦略の実現に貢献するITを

実現する」ということで話をしているわけですから、「事業戦略の

実現」にあります。事業戦略として何を実現するのかが明確で

なければ、ITをはじめ実現策の検討を行うことはできません。


「何を実現するのか」という点について、その内容を明確にする

ためには、次の3つのことを明らかにする必要があります。


 実現する内容  ・・・ 経営課題

 達成水準     ・・・ KGI(KPI)

 達成期日

 

達成水準というのは、実現する内容(経営課題)が、どの水準に

なれば達成されたといえるのか、その基準値です。

例えば、事業拡大のために「人員の拡充」が経営課題になるかも

しれません。事業戦略の実現のためには、ただ、闇雲に人を

増やせばよいのでありません。戦略実現に必要となる人材像

(スキル)を明確にし、各スキル毎に必要な人数を確保することが

必要です。



達成期日は、戦略全体の達成期日ではなく、各経営課題の

達成期日です。各経営課題間には依存関係があることが多く、

A経営課題の実現は、B経営課題の実現が前提になるという

場合があります。この場合、A経営課題とB経営課題の達成

期日は当然異なるわけなので、課題毎に達成記事を把握する

ことが必要です。



ほとんどの場合そうだと思いますが、戦略を記載した定型的な

フォーマットはありません。事業方針説明会などで経営者が

今後の戦略について話をする機会があったりしますが、口頭での

説明が中心になっています。資料的には、その説明を補完する

ために、説明内容に応じたプレゼン資料が毎回作成されている

のではないかと思います。



そのような経営者の口頭での説明、プレゼン資料から上記の

「実現する内容(経営課題)」「達成水準(KPI)」「各経営課題の

達成期日」を読み取ります。


実際にこれらの元情報から上記の情報の抽出を行ってみると、

多くの場合、歯抜けになっていることに気がつきます。これは、

戦略の検討が不十分で歯抜けが発生していることもありますし、

戦略のポイントを特徴的に説明するために、ポイントを絞った

ために歯抜けが発生してたりと、原因は様々です。

このため、入手した戦略情報を整理し、歯抜けを見つけ出し、

その歯抜け部分を埋めるという作業が、ほぼ必ず必要になります。



「達成水準(KPI)」や「各経営課題の達成期日」は、経営課題に

付随する情報であるため、列挙されている経営課題に対して

KPIや期日が割り振られているかどうかで、歯抜けを探し出す

ことが可能です。一方、経営課題の歯抜けについては、探し

出すのはそれほど簡単ではなく、検討を要します。


子供向けのパズルのように、型があり、そこにピースを埋め

ていくのであれば、順番に埋めていくことで、歯抜けになって

いるピースを見つけ出すことができます。しかし、戦略整理に

おいては、型に該当するものが明確にされているわけではなく

ピースのみが与えられます。そのピース(経営課題)の組み

合わせで、戦略の目標が達成可能かを検討し、不足があれば

それを見つけ出すことが必要になります。


この戦略の歯抜けを探す作業を効率的に上手くやるためには、

戦略立案やその遂行の経験が必要です。しかし、多くの場合

そのような領域で豊富な経験をつんでいる人材は、企業の

中では少数です。IT部門では皆無に近いかもしれません。


戦略立案や遂行にまったく経験がない場合は、ちょっと苦しい

ですが、それなりに経験がある人であれば、その歯抜け探しを

支援してくれるツールを使うことで、ある程度経験の少なさを

補うことが可能です。そのツールが、バランススコアカードです。


バランススコアカードは、非常に論理的なツールです。その論理

展開に、入手した戦略情報を当てはめることで、論理が繋がらない

部分、矛盾する部分が見えてきます。その作業を通じて、戦略の

歯抜けを見つけ出すことが可能です。





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