IT経営憲章 | インタープレイ コンサルティング 株式会社  Blog

IT経営憲章



経済産業省が民間企業の代表や大学教授などから構成する

「IT経営協議会」を開き、「IT経営憲章」を採択したとのニースが

ありました。


そのIT経営憲章は、以下のとおり。


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IT経営憲章

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経営者は、グローバル化する経済の中で、国際競争力を獲得し、

社会に有用な価値を提供し続けるために、次の10原則に基づき、

ITを駆使した企業経営を実践する。

1.【経営とITの融合】

 経営者は、自らの経営判断に基づき、企業改革や業務改革の

 道具として常にITを戦略的に活用する可能性を探求する。

2.【改革のリード】

 経営者は、企業改革にITにおける技術革新の成果を生かし、

 日々の細かな改善を含め、中長期にわたり、取組みをリードする。

3.【優先順位の明確化】

 経営者は、取り組むべき企業改革や業務改革の内容を明らかに

 して、その実現に向けたIT投資の優先順位を常に明確に現場に示す。

4.【見える化】

 経営者は、ITを活用し、競争優位の獲得に必要な情報や業務を

 可視化し、かつステークホルダーへの情報開示や透明性の

 確保に取り組む。

5.【共有化】

 経営者は、「見える化」した情報や業務を「共有化」し、企業内での

 部門を超えた業務間連携、業種・業態・規模を超えた企業間連携を

 促す情報基盤構築やバリューチェーンの最適化に取り組む。

6.【柔軟化】

 経営者は、ITを活用し、個々の企業の枠にとらわれず、業務や

 システムの組み替えや、必要な情報を迅速かつ最適に活用で

 きる事業構造への転換に取り組み、経営環境の急速な変化に

 柔軟に対応する。

7.【CIOと高度人材の育成】

 経営者は、最適なIT投資・IT活用を実現するために、CIOを任命し、

 ともに企業改革や業務改革に取り組む。また、産学官、ユーザー・

 ベンダの垣根を越えて、ITを駆使した企業改革を推進できる高度

 人材の育成・交流を推進する。

8.【リスク管理】

 経営者は、IT活用がもたらすリスクと、問題が発生した際の

 ステークホルダーや社会に及ぼす影響を正しく認識し、その

 管理を徹底する。

9.【環境への配慮】

 経営者は、環境に対する企業責任を認識し、IT活用による

 エネルギー効率向上や省資源化に取り組む。

10.【国内企業全体の底上げ】

 経営者は、IT投資から最大限の効果を引き出すためにも、

 中小企業等企業規模や業種の如何を問わず、企業の枠を

 超えて我が国企業全体のIT経営の改善・普及に取り組む。



この10の項目を読んで、さすがによくできていると思いますが、

こういう憲章とかは難しいですね。


コンサルティングなどで得た知見などの取りまとめも同様なの

ですが、憲章の言葉を選ばれた方々には、過去に多くの苦労や

失敗、挫折、成功など具体的な様々な出来事があったと思います。

それらの一つ一つが、憲章の短い言葉の中で、選びぬかれた

言葉になっているのだと思います。


そのような経験を持つ人が、この憲章を読むと、自分の経験と

照らし合わせて、その意図、真意、重要性を理解することが

できますが、そうでない人が読んでも、「その通り」と感じは

しても、いまひとつ響かないということが起こりがちです。


これは、憲章に書かれている項目の一つ一つを実現する

ために、具体的にどのようなことを行う必要があるのか、

その具体的なイメージが描けるかどうかによるのではないかと

思います。


こういう憲章が、IT経営が不十分、あるいは今後取り組もうと

されている企業(経営者)に向けてのものであるならば、経験が

ないと言葉の真意が伝わらないというのは、目的の達成の

ためには不適切な方法だということになるかもしれません。

憲章でポイントを指し示し、そのポイントの具体的な実現策などを

合わせて提示し、極力実現に向けての具体的イメージが

伝わるようにすることが大切だと思います。


拙書「経営戦略の実効性を高める~情報システム計画の

立て方・活かし方」でも、如何に具体的にその実現方法を

伝えることができるかが、大きな課題でした。



・経営課題から、その実現に必要なITや他の取り組みを描き出す。


・そのためには、経営戦略の理解が大切。  


・CIOは、経営戦略とITを中心にした実現の取り組みにリーダー

 シップを発揮すべき               等々



上記のような拙書の中で記載していることは、言葉で言えば

「その通り」かも知れませんが、具体的な実現の方法を示すこと

なく、言葉だけでは響かないと思います。




このIT憲章については、「ITによる経営改善活動の道筋や、

協議会会員企業の具体的事例を解説した「IT経営ロードマップ」などと

合わせて、近く経済産業省のウェブサイトなどで公開する」と

なっています。このロードマップにも期待したいですね。




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