CIOマガジン IT投資を正しく評価する
先日に続きCIOマガジンの記事の感想なのですが、
今日は、「IT投資を正しく評価する~業界の重鎮が提示する
画期的な評価基準とは」を読んでです。
記事のタイトルは、「IT投資を正しく評価する」となっていますが、
内容的には、経常的に行われるIT支出額の妥当性の評価を
どのようにして行うかということについて記載されています。
結論としては、収入とIT支出、営業経費とIT支出の関係から
導き出されたIT強度(詳細は不明)と収益性には、一定の相関
関係が見られるというものです。IT強度と収益性をグラフ化すると
山のような線を描き、IT強度を高めると収益性は高まるが、ある
一定のIT強度を超えると逆に収益性は低下するという特徴が
あるとのことです。業界(事業)が異なっても、同じような曲線を
描くのですが、どの程度のIT強度で収益性が最大化するかは、
業界(事業)によって異なるということです。
つまり、自社が属する業界の「IT強度で収益性の関係曲線」が
分かれば、それに自社のIT強度と収益性を当てはめることで、
自社のIT支出の妥当性を評価できるようになるということです。
IT支出の妥当性の評価について、日本で一般的に言われて
いるのは、売上高の1%程度がIT支出の妥当額という考え方です。
この記事によると、企業収益性との相関関係を調査した結果、
収入や売上高とIT支出の関係よりも、営業経費とIT支出の関係の
方が、強い正の相関関係が見られたとのことです。このため、
営業経費との関係を含めて算出した「IT強度」と収益性にて
評価するほうが、その精度が上がるということのようです。
この評価を通じて、
自社は、もう少しIT支出を増やすことで収益性を伸ばせる
可能性がある。
とか
自業界において、自社のIT支出から得られる収益性は
ピークを迎えており、これ以上のIT支出を増やしても、
収益性を高めることは困難。
とか
自社のIT支出は大きすぎ、見合う収益性をあがることが
できていない。無駄なIT支出を絞込む必要がある。
といったようなことが、分かるようになるようです。
つまり、分かるのは、全体として自社のIT支出が業界標準と
比較して企業収益性について適切な貢献ができているか
どうかの評価のみです。
本質的には、個々のIT投資やIT支出について、その投資/
費用の妥当性が評価され、判断されるべきです。しかし、
現実問題として、これはなかなか難しいのものです。
このため、IT投資やIT支出(予算)の承認を行う経営者から
見ると、その意思決定の判断材料がなく、総額であっても、
ベンチマークと自社状況を比較できれば、参考にしたいと
いうニーズは高いものです。
ただ、記事で紹介されている方法は、現在検証中であり、
それが確定するには、まだ数年かかるということ。自社の
業界のIT強度と収益性の関係グラフが分からないと
ベンチマークとして使用できませんが、IT強度については
有価証券報告書などの公開データから算出できないため
当件について検討しているコンサルティング会社からデータを
購入するなどのことが必要となるのかもしれません。
実際に使えるものになるかどうかは、まだ分かりませんが、
面白い見方であるとは思います。
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