ITマネジメント考察18 事後評価で何を評価するか
IT投資の事後評価について、ポイントを昨日記載しました。
要は、IT投資から効果を搾り出すためにPDCAをまわす、
その主たる場として事後評価を活用しようと言うことです。
今日は、IT投資の効果を搾り出すために、事後評価にて
何を評価するかについて、書きたいと思います。
事後評価での評価と言うと、計画段階で投資の目的、
効果としてコミットした投資効果が実現されているかが
評価の中心になっていることが多いと思います。『投資
効果が実現されているかどうか』は、結果の評価です。
投資に対する取り組みがすべて完了し、「さて結果は?」と
いう問いかけになっています。
一方、「IT投資から効果を搾り出すためにPDCAをまわす」
という立場に立った場合、現在は取り組みの過程にあり、
今後評価、改善を行うことで投資効果を獲得するという
考え方にたっています。このため、事後評価で評価するのは、
『投資効果が実現されているかどうか』という結果だけでなく、
その結果を獲得するためのプロセスがきちんと進んでいるか、
成果をあげているかを評価します。
KPIという言葉を目にすることが多くなりましたが、この最終の
投資効果はKGIと呼ばれ、そのプロセスによる成果はKPIと
呼ばれます。KGIとKPIの関係は、簡略化して書くと以下のように
なります。
KGI ― KPI
― KPI
上記では、KGIを実現するためには、その下部のKPIの実現が
必要という関係が成り立っています。実際の取り組みでは、上記の
ような2階層だけでなく、もっと深い階層になります。
「IT投資から効果を搾り出すためにPDCAをまわす」という立場に
立った事後評価の場合、このKPIを評価することが、評価の中心に
なります。
具体的にKGIとKPIがどのようなものになるのかは、拙書の「経営
戦略の実効性を高める~情報システム計画の立て方・活かし方」の
P23、P23のようになります。つまり、KGIとは、事業戦略(計画)で
整理した経営課題の達成目標であり、KPIは、その経営課題を
実現するための各種取り組み課題の達成目標になります。
(拙書の中では、取り組みを施策という言葉で表現しています)
計画立案段階では、経営課題からその課題を実現するために
必要な取り組みを論理的に落とし込んでいきます。そして、その
論理展開の軸をぶらさず、確実に成果につなげる取り組みを計画、
設計するための工夫としてKGIからKPIへと目標数値を論理的に
落とし込むということを行います。拙書の中では、この落とし込みを
通じて、経営課題から開発する情報システムの機能、スペック
(ITが出すべきパフォーマンス)の定義までを行っています。
この論理展開を通じて、経営課題を実現するため何が必要かと
いうことが、業務、組織、制度、人材、ITなどの各側面で詳細に
定義されています。
事後評価では、計画立案とは逆に、KGI-KPIの関係の下部から、
つまり最下層のKPIから、実現されているかどうかを評価していきます。
下層のKPIが達成されていれば、より上位のKPIが達成されているか
どうかを評価するということを繰り返し、最上位のKGIの実現を目指します。
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