「経営に貢献するIT」の検討方法 3パターン比較
先日に続いて雑誌記事の引用なのですが・・・
経営に貢献するITを実現するために、どのような検討方法、
アプローチ方法をとるのが、いいのでしょうか?
従来、経営、あるいは業務上の問題点を明らかにし、その解決
方法を検討するということで、実現すべき情報システムの姿を
プランニングすることが多かったと思います。①
一方、拙書「経営戦略の実効性を高める~情報システム計画の
立て方・活かし方」では、経営戦略(計画)で明らかされた経営
課題の実現方法を検討するというアプローチで、実現するべき
情報システムの姿をプランニングしています。②
①、②の両者には、『問題点の改善策としてのITか』、『目指す
べき姿の実現策としてのITか』という、発想の基点に大きな
違いがあります。
また、最近の「経営に貢献するITとは」の議論では、上記のような
経営や事業が前提としてあり、その改善や期待実現策としての
ITの活用を考えるのではなく、最新のIT技術ありきで、その技術を
適用することで、自社のビジネスや業務にイノベーションを起こせ
ないかという意見もあります。
2008年4月号のCIOマガジン 「変わりゆくIT戦略立案の方法論」
の中で、上記のIT基点の検討方法として、1980年代後半に米国の
デビッドL・クーパーライダー博士らによって提唱された
「Appreciative Inquirey」(AI)という考え方が紹介されています。
AIでは、検討対象となるIT技術にて
・業務プロセスおよびビジネスモデルの変革
・新規顧客価値の創出
・ビジネス環境の変化への対抗
・ビジネス・リスクの回避
の4つについて、実現できないかを、検討、洗い出すということを
行うようです。③
事業会社において、「経営に貢献するIT」の実現に取り組む場合、
①②のアプローチ方法を取りうことが多いのではないかと思います。
この場合、注意すべきは、検討する実現策が、「AといえばX」,
「BといえばY」というように従来からの発想から抜けきらず、マン
ネリ化することです。現在の所属会社しか知らず、他者や他業界で
どのようなことが行われているかを知らない場合などは、注意が
必要です。
それをブレイクスルーするために、従来の検討方法とは、まったく
逆の検討方法である③のような方法を取ることもいいかもしれません。
ただ、その場合でも、既成概念にとらわれて、新たなIT技術がもつ
可能性に目を向けなければ、ブレイクスルーを得ることはできません。
どちらが正しい、適切ということは、当然のことながらありません。
大切なのは、状況に応じて最適なアプローチ方法を選択することと、
柔軟な発想で検討を進めるということだと思います。
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