ITマネジメント考察1 問題提起
先日のブログで書いたとおり、しばらくITマネジメントについて
検討しつつ書いていきたいと考えています。ITマネジメントに
ついて取り上げるのは、それが難しいもので、なかなかうまく
機能していないからです。
たとえば、経営トップの方から次のような言葉を聞くことも、
少なくありません。
IT投資額の妥当性がわからない。
自社のIT環境が他社と比較してどのような水準にあるのか
わからない。
ITはお金ばかり使い、見合う効果を挙げていない。
自社のIT部門は、何をやっているのかわからない。
このような認識が生まれているのは、企業の中で、ITが適切に
マネジメントされていないからだと考えています。
では、そもそもマネジメントとは、なんでしょうか?
マネジメントといえば、マネジメントを発明したとされるピーター・
ドラッカー教授です。その著書「マネジメント 基本と原則」(この
書籍は以前も紹介したと思いますが)の冒頭で、マネジメントとは
何かを定義されています。
その中で、マネジメントを組織との関係で定義をされています。
組織とは、「目的」ではなく「手段」であり、「何をなすべき組織なのか」
「そんためにどのような機能を担うのか」という観点から定義されるもので
ある。そして、マネジメントとは、その組織が目的を達成するための
手段として機能するための中核をなすべき機関であるとしています。
(具体的な記載は、書籍を参照ください)
要約すると、組織の目的を実現するための手段がマネジメントと
いうことだと思うのですが、この「組織」と「手段たるマネジメント」の
関係が、事業におけるマネジメントとITのマネジメントの間に違いがある
ところが、この問題の原因になっているのではないかと考えています。
企業の場合、事業を通じて社会貢献を実現し、その対価として
利益を得ます。その実現のために組織をつくりますが、その組織は
営業部、製造部、経理部、総務部のような機能別であり、かつ、
営業部の下に、地域別の課であったり、商品別の課のように階層的に
組織が作られます。
事業におけるマネジメントの場合、この機能別に階層化された組織単位に
マネジメントの実施単位が作られます。そして、そのマネジメントを職務と
して担う管理職が配置されます。さらに、予算管理制度などを通じて、
各組織が担うべき業績責任が定義され、人事評価制度などを活用しつつ
管理職が組織をコントロールすることで、事業の目的の実現を行っています。
つまり、マネジメントの範囲としての組織、その実施責任者としての管理職、
予算精度や人事評価制度などの具体的手段、などが整備されて、機能
しています。
一方ITの場合はどうでしょうか。IT部門という組織があり、管理職も任命
されています。予算制度もあれば、人事評価制度も同様にあり、事業と
同様、IT部門に対するマネジメントの体制が存在します。
それでも前述したような経営者の不信感などが発生しています。これは
なぜでしょうか。
様々な原因があることが想定されますが、その中からマネジメントの
観点で捕らえるとするならば、組織の位置づけ、管理職の使命、マネジ
メントの具体的手段(予算制度や人事評価等)の運営などに問題がある
可能性があります。
今後これらについて、その問題の所在を整理し、改善策を検討したいと
思います。
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