「なぜシステムが必要か」を経営者に訴求する | インタープレイ コンサルティング 株式会社  Blog

「なぜシステムが必要か」を経営者に訴求する

 

とある社内SEのお仕事(と転職日記) のdecember12さんが、

拙書「経営戦略の実効性を高める 情報システム計画の立て方・

活かし方」の書評を書いてくださいました。

 

記事はこちら。

情報システム計画の立て方 -ご紹介2-

 

12月1日に書いてくださっているのに、私が気づいたのが昨日。

たいへん遅くってしまいました。


(december12さん、ご紹介ありがとうございました。

また、気づくのが非常に遅く、申し訳ありませんでした。)

 

 

さて、その書評の中で、次のようなコメントをいただいています。

 

 

「なぜ、システムが必要か」を経営者等に訴求する部分に

ついて、深い記載がないのではないか。

 

タイトルの「活かし方」の部分に関する記載が薄い(無い)の

ではないか。

 

 

お礼が遅くなったお詫びをかねて、上記のご指摘について

コメントをさせていただければと思います。




まず、「なぜ、システムが必要か」を経営者等に訴求する部分に

ついて、深い記載がないのではないか」についてです。私の

書き方の問題で、うまく伝わっていないのだと思うのですが、

私的には突っ込んで記載しているつもりです。

 

「なぜ、システムが必要か」を経営者などの意思決定者に訴求する

ためには、次のことを明らかにする必要があります。

 

① 実現すべき課題、解決すべき問題を具体化し、経営者等

  意思決定者と認識を具体的に共有化する。

  (何が課題で、課題解決を通じて、どれだけのビジネスとしての

  成果を上げる必要があるのか)

 

② 課題実現、問題解決の実現方法を手段にとらわれず明らかに

  する。

 

③ 選出した実現手段がどれだけの効果(成果)を挙げれば、課題、

  問題が実現可能か、その達成水準を明らかにする。

  

④ 実現手段を作業計画に落とし込み、課題実現、問題解決までの

 スケジュールを明らかにする。

  

⑤ 実現手段を実施するための費用を明らかにする。

 

「情報システムの必要性の訴求」というのは、意思決定者が上記

①~⑤について理解でき、その取り組みにより


 ・効果(課題実現や問題解決)が得られる

 ・期待する期日までに成果が得られる

 ・費用が妥当。(得られる効果とバランスが取れている)


と理解できたときに、訴求したということになります。

 

私の経験上、①~⑤を的確に明らかにし、わかりやすく経営者へ

説明できれば、情報システムを含む各種改革の取り組みの

必要性は訴求可能です。


拙書の「立て方」の部分は、まさにこの①~⑤を明らかにする

方法を記載していることから、私的には、「つっこんで書いていま

す」という回答になります。


(でも、伝わらなければ、本を書いている意味がないですね。

 もっとわかりやすい文章を書くように精進します。)

 

 

次に二つ目の、『タイトルの「活かし方」の部分に関する記載が

薄い(無い)のではないか。』については、ご指摘のとおり薄いです。


私がIT戦略やIT計画について問題だと感じているのは、その多くが

プランニングに留まっていることが多いことです。マネジメントの

基本はPDCAであり、P(プランニング)だけで完結するものでは

ありません。D(実行)して、C(確認)して、A(改善)して始めて

使えるものになります。プランした効果が出せているかどうかを

検証しつつ、改善を図るという仕組みを作る必要があると考えて

います。


また一方で、ITは事業を推進するための手段であるため、事業の

推進状況に応じて、求められる手段のあり方は変化します。この

意味から言っても、IT戦略や計画は固定的なものではなく、事業の

状況に応じて事業戦略が変化するのと歩調を合わせる必要が

あります。


上記のことから事業とITを連携させ、ITが事業(ビジネス)により

一層貢献する仕組みを作るためには、次の二つを実現することが

必要です。


事業側で追いかけている成果とその成果を実現するための手段で

あるITに期待する成果をひもづける。

(事業のKGIから、その実現のためのITの成果をKPIとして落とし込む)


事業のマネジメントの中に、ITのマネジメントを組み込む。



これを実現するためにKEYとなるのが、事業計画から落とし込まれた

拙書で記載しているような情報システム計画です。

拙書で記載している情報システム計画では、事業側が追いかける

目標とITで実現する成果がKGIとKPIの関係でひもづいており、

同じ土俵でマネジメントの場に乗せることが可能です。


立案した情報システム計画を、事業のマネジメントに組み込み、

活用することで、立案した情報システム計画が単なるプランニング

(立て方)に終わらず、事業と歩調を合わせ、軌道修正を欠けつつ

事業の成果を実現するために、活用できるようになります。



また、december12さんが指摘されているように、立案したプランを

実現するためのIT部門内の推進体制の問題もあるでしょう。

最大の課題は、事業計画と情報システム計画の連携を高めることで、

ITには従来以上の柔軟性な対応が求められるようになり、システム

そのものの柔軟性だけでなく、それに対応できる組織を実現できるかと

いう問題が発生します。このような件については、拙書では

まったく記載できていません。この部分について、私なりの意見も

ありますが、おそらく私一人では書くことができないように感じます。

事業会社のIT部門の実務家の方の意見を踏まえ、もっと検討を

する必要性を感じます。



「活かし方」の部分については、十分に書けていないので、続編と

して書きたいところではありますね。




december12さん、こんな感じですが、いかがでしょうか。




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