TFPで見た日本のIT投資の効果
先日の国際CIO学会の午後のパネルディスカッションで、経済
産業省の吉崎審議官が、TFPを用いて、米国、英国、ドイツ、
イタリア、フランス、日本の生産性向上度合いの差異、および
IT投資のTFP上昇率貢献について、比較されていました。
その1995年から2004年のデータから見ると、明らかに日本の
生産性向上は停滞しており、米国と大きな開きが出ていることが
見て取れます。資本サービス、労働生産性とも日本は米国に
比べて低いのですが、IT投資によるTFPの上昇率への貢献を
見ても、大きな差が見られます。
上記のような話を、詳しく記載した資料がWEBで公開されて
いましたので、そのURLを示します。
http://www.rieti.go.jp/jp/events/bbl/07041701.html
この資料を読むと、IT投資と生産性の関係、およびIT投資と
無形資産(インタンジブルズ)の関係が、定量的に捉えられており
非常に興味深いです。
ここ数年、ビジネスの世界はどんどん国境が低くなり、ボーダ
レス化しています。その状況下において、この資料が示すような
状態は、日本企業の競争力にとって非常に大きな問題だと思います。
(もちろん、個々の企業で見た場合には、高い生産性を維持して
いる企業もあるはずですが)
日本は、高齢化、人口減少と社会問題を抱えており、その改善は
今のところ見えていません。長期的に見て、その様な環境下で
世界的に競争力を維持するためには、ITにより労働生産性を
高めるということが必須だと思います。
資料でイギリスの例として示されている通り、IT投資を急激に
増やしたとしても、それが生産性の向上に寄与するには、イン
タンジブルズの蓄積等、ある程度時間が必要です。様子見や、
日本国内の同業他社間の横並び意識でゆったりと構えていると、
手遅れとなるぐらい、他の先進国の企業と競争力に開きが
付いてしまうかもしれません。
IT投資をより積極化するためには、より投資しようと思えるように
今今、あるいは直近行われているIT投資による効果を高める
ことが必要です。拙書で記載しているような方法を通じて
そのことに貢献できればと、このレポートを読んで、あらためて
思いを強くしました。
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