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KPI設定のポイント

 

9月19日にブログに、9月16日にセキュリティーソフトをバージョン

アップした際に発生したPCの不具合について書きました。そして、

翌日の20日のブログに、復旧に向けたドタバタについて記載しま

したが、その後日談がありました。

 

10月12日 セキュリティーベンダーのサポートセンターから、

       9月16日に送信したメールの回答が届く。

 

 
問い合わせた解決策についての解答でしたが、内容は電話サポ

ートで試した内容と同じ。電話サポートの担当の方にメールで

問合せをしたことと受付番号を伝えたのですが連絡されていない

ようです。

  

1ヶ月たって律儀に返答していただいたのは、正直驚きました。

非常にまじめに、コツコツと仕事をされているのが感じられます。

ただ、1ヶ月たって回答をして、意味があると考えられているのだ

としたら、仕事の意味を問い直されたほうがよいのではないで

しょうか。

  

お客様が何を期待しているのか、自らの業務が価値を生むため

には何が重要であるのかを適切に見極めないと、ビジネスとして

誤った結果を生み出します。サポートセンターの場合、誠実に

対応することは大切ですし、問合せに対して必ず回答を出すこと

は非常に大事だと思います。しかし、それと同じぐらいすばやい

問題解決が重要だと思います。

  

このサポートセンターでは、回答率がKPIとしてモニターされて

いるが、回答リードタイムはKPIになっていないのかもしれません。

経営管理やITの戦略的活用においてKPIの設定はキーとなる

重要なポイントですが、それだけに設定を誤るとビジネスに非常に

大きな負のインパクトを与えます。

  

KPIの設定は業務の視点から考えるのではなく、そのビジネス・

業務にて価値を提供する顧客の視点で何をKPIとするのかを

考えることが必要です。対象となる業務だけを捉えて「何をこの

業務のKPIにしようか」と検討するのは愚の骨頂です。

 

BSCを作成する場合においても、内部プロセスの視点は、その

上位層である「顧客の視点や財務の視点の課題(KPI)を達成す

るため」という観点で導き出します。例えば、顧客の視点で「問題

解決リードタイムの短縮 現行1週間→改善後 1日」を定義した

場合、それを実現するためのプロセス上の課題と達成目標(KPI)を

内部プロセスの課題に設定します。そうすることで、業務を遂行する

ことだけに目を向けた独りよがりのKPI設定にならずに、ビジネスの

フォーカスに合致したKPI(目標設)が可能になります。

 

このように考えるとKPIを設定するためには、ビジネス(事業)の対象、

目指すもの(戦略)、成果(事業計画)が明確になっていなければ、

何をKPIとするのか、その達成目標の水準(上記の例でいうリード

タイムの期間をどの程度短縮するのか)が明確になりません。KPIを

活用した経営管理やITの戦略的活用において、形だけでなく効果が

あがるようにするためには、それらに方向性を与える戦略の明確化が

大切です。

 

つまり、

  

 ① 事業計画・戦略から各組織の役割を整理する。

 

 ② 役割からその役割を実現するための業務プロセスを定義する。

 

 ③ 業務プロセスで役割を達成するための達成課題を定義する。

 

 ④ その達成課題の成果を図る指標をKPIとして定義する。 

   

というような論理的な目標(KPI)の詳細化が大切です。

 

 

KPIを用いた経営管理を実施しようとして失敗する最大の原因は、

各組織に自部門のKPIを検討させた結果、各組織毎に③→④だけ

検討しKPI設定することです。その結果、各組織のKPIは、事業計画

(戦略)に連携せず、各組織のKPIを達成しても、事業としての最終

目標が達成できないということが発生します。そのような状態を見て、

KPIでの経営管理など効果がないという認識を社内に持たれてしまう

ことです。

 

KPIを用いた経営管理で効果を出すためには、事業計画(戦略)から

KPIを論理的に落とし込む「戦略立案能力」「戦略からの論理的な

KPI設定能力」以外にも

 

 ・経営TOP、管理職のKPI達成のための執着心

 

 ・各組織のKPIの達成能力

 

 ・KPI達成のために必要となるインタンジブルアセットの整備状況

 

 ・KPIの適切なモニタリングの仕組み  

                                 

等々が重要で、その状況を見極めて導入を図ることが大切です。


一度失敗して「KPIなど使えない」という印象をもたれてしまうと、それを

挽回することは大変です。注意深く、進めることをお勧めします。

 

 

 

追伸

 

拙書「経営戦略の実効性を高める 情報システム計画の立て方・

活かし方」は、経営戦略を実現するための情報システムの構築、

活用方法について記載した書籍です。


ただし、その前半部分である、第3章の「フェーズ1 経営計画マップの

作成」、第4章の「フェーズ2 重点施策の整理」は、事業計画(戦略)から

各組織毎の取り組み課題とKPIを導き出す方法について記載しています。

この部分はITの戦略的活用だけでなく、前述の経営管理を目的とした

KPIの整理と共通する部分であり、参考にしていただけると思います。

 

 


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