経営戦略からIT戦略を立案することが本当に必要か 3 | インタープレイ コンサルティング 株式会社  Blog

経営戦略からIT戦略を立案することが本当に必要か 3

 

昨日のブログで、日経新聞の広告特集の記事を引用して、経営
戦略にITを連携させ実績を上げている企業の事例について記載
しました。このような事例があるので、「経営戦略にITを連携させ
ることが正しい」ということではなく、次のようなことに留意するこ

とが必要だと思います。

 
一つ目は、取り上げられている事例を見て感じるのは、どうすれば
ITの戦略的活用が実現できるかということに、企業が徐々に理解を
深めつつあるという感じがします。現在ITの戦略的活用の事例とし
て取り上げられているものの多くは、SCMやCRMといった数年前に
取り組まれたテーマが土台になっていることが多いように思います。
その後、継続して改善が繰り返されていく中で、逆にそのシステムを
含む仕組みの中に他社との差別化要因や競争力の源泉が見えて
きたのではないかと思われます。そして、気づいた差別化要因や
競争力の源泉をさらに強化するような改善が繰り返され、その結
果が、現在ITの戦略的活用の事例として取り上げられている事例に
なっているように感じます。

 

 
二つ目は、このような「経営戦略にITを連携させ実績を上げている」
という事例が増えてきていることです。ITの戦略的活用ということが
注目され、積極的に該当する事例が取り上げられているという側面
もあると思います。しかし、ITの戦略的活用というテーマは、以前か
ら注目を集めているテーマで、該当する事例があれば専門誌などに
こぞって取り上げられていました。最近事例として紹介される件数が
増えているのは、注目が高まっているということだけでなく、事例とし
ての総数が増えてきていることを示していると思います。以前のたま
に専門誌に取り上げられているような事例は、まぐれ当たり的な感じ
がしないでもないですが、最近のものは、一つ目に指摘したような企
業が増えてきていることが背景にあるように感じます。このため、事
例はまだまだ徐々に増えてくると思われます。

 

 
三つ目は、このような事例の紹介が増え、それらの企業が実際に
競争力強化や差別化要因にITが大きな働きをしていることが、広く
知られるようになると、出遅れている企業においても、無関心でい
られなくなるということです。競合他社社がITを活用し競争力を強
化しシュアを奪っている、あるいはそうなる可能性があるというこ
とが、起こりうるリスクとして経営者に突きつけられることになりま
す。この場合の危機意識は、「ITの投資対効果が見えないのでど
うにかしろ!」といったレベルとは桁が違います。成功事例の量が
一定レベルを超えると、ITの戦略的活用ということが多くの企業で
重要な課題として捉えられるようになるのではないかと思われます。

 

(もちろん、全ての企業がITではなく、他の方法で競争力強化を目
指す企業も多いと思いますが、少なくとも経営者や事業部門のITを
見る目は大きく変化するでしょうし、IT部門への期待感も高まると
思われます。ただ、逆にその期待感に応えられない場合は、いま
まで以上に厳しい評価がIT部門になされるのではないでしょうか)

 

 
このように考えると、今以上に今後ITの戦略的活用の必要性は
高まっていくし、それに伴って「経営戦略とITを連携させる」「経営
戦略からIT戦略を立案する」ということが、ますます必要となって
くるのではないかと思います。

 

 

 

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