経営戦略からIT戦略を立案することが本当に必要か 4
先週のブログの中で、ITの戦略的活用を通じてビジネス上の大き
な成果を上げている企業があり、その実現のためには、経営の視
点からITの活用方法を考えていくことが重要になってきていることを
述べました。
成果を上げている企業では、経営TOPやITスタッフが、経営の中で
ITをどう活用すべきか、その中で自らがどのような役割を果たすべ
きかということを認識しつつあります。その認識に基づいてIT投資対
効果の整理方法や投資意思決定のあり方など、ITマネジメント、ガ
バナンスの仕組みが形作られ、その運用を通じてITの戦略的活用と
いうことが実現されています。
逆に、ITを戦略的に活用できていない企業では、ITの戦略的活用に
に対する認識が醸成されておらず、成功事例の企業のような取り
組み以前の問題で、実現には至らないということを指摘しました。
このため、ITの戦略的活用を実現するためには、前述の成果を
上げている企業のように「社内のITに対する認識を変え」、そして
それに応じたITマネジメントの体制を構築する必要があります。
実際それを行うためには、「だれが、その変革を促すのか」「各種IT
マネジメントに関する業務方法を、どのように変えればITの戦略的
活用が実現できるようになるのか」が課題になります。
誰がについては、経営TOPが他の経営者の話を聞いてCIOや情
報システム部門の責任者などに検討を指示する場合や、CIOなど
情報システム関係の責任者が自ら問題認識を持って取り組みを
スタートする例が多いように感じます。ただし、現在成功事例として
紹介されている企業でも、最近そのような取り組みを始めて、現在
成果が上がっているのではなく、ここ数年の試行錯誤を通じてよう
やく成果が出るようになってきたというところが多いようです。
導入のための取組についても、大上段にITマネジメント体制を刷
新するとか、ITガバナンスのあり方を変革するといったような全体を
一気に変えるというようなやり方はなかなか難しいようです。結局は、
小さな案件にて経営戦略から業務改革要件と構築するIT要件を
整理し、その実現を図るということからスタートしていることが多い
ようです。小さな案件でも、それで成果を挙げ、その成果を経営
TOPや事業側などに認知してもらうということを積み重ねることで
社内の認識の変革を実現するということが大切です。
取り組みの具体的作業としては、各社様々なやり方をとられている
と思います。株式会社リコーさんの取り組みは、私とは全く関係な
いのですが、拙書で紹介している取り組みと「ITの戦略活用におい
て重視するポイント」「作業方法」「作成する成果物」などの点で
非常に似ています。進め方、具体的な作業方法が分からないとい
う方には参考になるのではと思います。
しかし、いずれにせよこれまでの考え方、判断基準、業務の方法
などを変えることは非常に大変なことです。すぐに結果が得られる
わけではありません。数年がかりで変革するつもりで実績を積み
重ね、周りの理解を得るということが必要だと思います。
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