CIO導入・活用ガイド
「CIO導入・活用ガイド」というものがあることをご存知だろうか?
2005年3月に「CIOの導入や活用のための目安として、CIOの
役割やCIOが持つべき知識・経験などを明確にし、人材の確
保および、CIOコアコンピタンスと学習項目についての調査報
告」を経済産業省が設置したITアソシエイト協議会が作成して
います。
http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/ea/data/report/index12.html
この資料の中でCIOが持つべきコンピテンシーが記載されてい
ます。
経営、業種情報
組織がどのような体系になっているのか、業種概況等の
経営に関する知識
組織、人材
組織のあり方および人材配置、人材開発、人材評価などの
仕組みに関する知識
業務運営
府省の業務をどのように運営していくのか、具体的な手続き
などに関する知識
情報資源管理
情報の維持管理方法および交換などに関する知識
業績管理
政策や投資をどのように評価し、その体系を運営していくか
の知識
プログラム/プロジェクト管理
実施中のプロジェクトの実施、修正・中止の判断、運営に
関する知識
投資評価
投資に対してどのような評価を行うかに関する知識
調達管理
調達に関する方法や手続きに関する知識
電子政府、eビジネス
ベストプラックティスの活用や外部との連携を図るための
関連知識
情報システム
情報技術に関する個別知識と全体フレームワークに関する
知識
社会、技術の環境把握
今後組織が対応していくべき、社会環境や技術動向の変
化に関する知識
上記は政府機関のCIOをイメージして記載されているために、
そのような表現になっています。が、基本的には民間企業の
CIOについても同様なコンピテンシーが求められるという位置
づけで記載されていると思います。
ただし、ITの活用目的の最上位を行政ミッションにおいていま
すが、民間企業の場合は、ビジネスや経営戦略がそれに置き
換わることから、「ビジネスに対する知識」や「経営戦略に関す
る知識」といったコンピテンシーを追加する必要があるのでは
ないかと思います。
また、上記は、大分類を表しており、資料の中では、上記の
各項目毎にさらに細分化した「求められるコンピテンシー」が
列挙されています。項目の洗い出しは、米国でのCIOのコンピ
テンシーの整理結果を参考にして作成されたとの事ですが、
その項目の多さに驚きます。(詳細は、資料を参照ください)
これだけのことを知識として理解している人がどれだけいる
のかと感じます。また、この資料でも述べられていますが、
机上での知識だけでは、CIOとしての職責を果たすことは困
難で、経験に裏打ちされた上記コンピテンシーが必要です。
そうなると、さらに対象者は限られるように思います。
私は、大学を卒業後SIベンダーでSEを5年間経験し、その後
コンサルティング会社へ移籍し、業務コンサル/経営管理コン
サルを5年間経験、その後、コンサルティング会社を設立し、
自らが経営者となる一方で、コンサルティングの対象をクライ
アント企業の経営者の右腕的な支援サービスに変更し、それ
を7年以上行うという業務実績を積んできました。
私の業務経験は、おそらくCIOに求められるコンピテンシーを
実務の中で実につけるとした場合の最短コースを走っている
ように思いますが、それでも15年程度の期間が必要となる
ように思います。
また、この期間の長さもさることながら、システム、業務、経営
の3つの領域での実務経験を積むことが難しいのではないか
と思います。私はSIベンダーからコンサルティング会社への移
籍を通じてシステムから業務改革、さらに経営へ、自らの業務
対象を変化させることができましたが、事業会社の情報システ
ム部門からキャリアをスタートさせた場合、この対象変更を行う
ことが非常に難しいのではないかと思います。企業として意識
的にCIO的な人材の育成を目指し、キャリアパスを用意しない
限り、なかなか難しいように感じます。
ITの戦略的活用やガバナンスの強化を実現するためにCIOの
重要性が叫ばれていますが、このように考えると、CIOを機能
させることは簡単ではありません。機能させる以前に、CIOを
育成することに、長い時間がかかるかもしれません。
しかし、10年も15年も待ってられませんから、該当する人材が
社内に育っていない場合は、社内の経営陣の1人がCIOを担い、
その下に社外の専門的能力をもった人材をCIO補佐として
任命することが解決策となるのではないでしょうか。(現在の
日本の行政機関のCIO補佐官を民間から任命しているのと同様)
CIO補佐はCIOの実業務を行いつつ、意思決定のための材料を
整備し、最終判断はCIOに仰ぐという形を取ることで、CIOの
機能を実現することができるのではと思います。
CIOが経営計画の立案や整理、IT戦略の立案、その実行マネ
ジメント、人員育成など多岐にわたる業務すべてを自分自身で
行うことは不可能であり、CIO配下のスタッフに各種業務を
振り分けながら行うざるを得ないことを考えると、CIO補佐を
置くこと、その人員を社内の人員と社外の人員の混成にするこ
となどは、現実的な解になるように思われます。
(専門的なスキルを持った社外の人員との混成にすることで、
社内人員へのトレーニング効果も期待できるでしょう)
例えば私であれば、経営計画の立案支援から整理、そこからの
IT戦略(情報システム計画の立案)、その推進管理などが得意
分野であるため、そのような機能を担うCIO補佐などを努める
ことができると思います。
(ご関心のある方は是非ご連絡ください!!)
それぞれ得意分野を持ったプロのCIO補佐が機能するように
なれば、ITの戦略活用やガバナンス体制の整備について、押し
進めるための力になるかもしれませんね。
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