「重点施策の整理」作業に当たっての留意事項
重点施策の展開作業について、約1ヶ月かけて記載して
きました。一旦まとめにしようと思います。
重点施策の展開作業を進める際に大切なことは、次の4つです。
○先入観に囚われない
経営課題というのは、今まで想像もしえなかったような話では
なく、多くの場合、過去に繰り返し検討がなされているが、今
なお解決されていない課題であることが多いものです。
このような課題の場合、過去の検討内容、結果が先入観として
頭にあり、その枠の中から検討が広がらない場合があります。
それでは過去の失敗を繰り返すだけで、良い結論は得られま
せん。
先入観に囚われる原因の一つとして、現状のビジネスや業務
方法などの詳細を知りすぎているということがあります。現状の
複雑さなどを理解しているがために、改善案などに対して、至ら
ない部分、現状とうまく整合しない部分が見えてしまい、「それ
はこういう問題がある」といった否定的な意見を出してしまい
がちです。
しかし、これは仕方がないことです。
それを打破するためには、「先入観に囚われない」「現状に囚
われない」「ゼロベースで考える」ということを意識的に行わな
う必要があります。
○仮説を立て、実現方法を考える
「先入観に囚われるな」という掛け声だけでは、前に進みま
せんので、検討方法を「先入観に囚われにくい」方法に変える
ことも大切です。
「先入観に囚われやすい」考え方というのは、現状の細かな
プロセスの改善の積み上げで効果を出すという検討方法です。
現状のこの部分をこう変えて2%改善し、この部分を変えて1.5%
改善しということを積み上げて、全体の期待効果を実現しようと
いうことです。
この場合、「現状のこの部分をこう変えて」の段階で、先入観が
作用し、「そんなことをすると、この部分に影響がでる」といった
意見にあたり、議論が前に進まなくなります。
先入観に囚われなくするためには、一旦現状から離れることが
必要です。現状をベースにではなく、経営課題を実現できている
イメージ(仮説)をまず作ります。その上で、それを実現するため
のビジネスモデルや業務プロセスのあり方を検討します。
○実現性を検証し、実現方法を練り直す
現状をベースにした検討・議論から、仮説をベースにした議論に
変えることで先入観の呪縛から逃れやすくなります。しかし、その
反面、話の現実性が薄まり、空論になってしまう危険性が高まり
ます。
立案した案も、形になり運用されない限り効果が得られないわけ
ですから、空論であっては意味がありません。検討した仮説、その
実現方法が空論に終わらないように、実現性をきちんと検証する
ことが必要です。
様々なパターンで仮説は立案されますが、その一つ一つをこと
細かく実現性を検証していくことは、膨大な時間と費用が必要と
なり取り組み方法として適切ではありません。ある一定のレベルで
実現性を検証し、その中でもっとも実現性が高く、効果も期待で
きる仮説について、実現を図るべきです。
その見極めのための手法が、先日来説明をおこなってきたシミュ
レーションと検証作業です。
○論理的に検討する
ほとんど場合、検討する立場の人と検討結果をもって意思決定
する人は異なります。前者がプロジェクトメンバーで、後者が経営
者というイメージです。このような場合、意思決定者に正しく検討
結果が伝わらなければ正しい意思決定は期待できません。
分かりやすく、正しく伝えるためには、説明内容が論理的である
ことが大切です。説明内容を論理的なものとするためには、検討
作業の進め方そのものが論理的でないといけません。
論理的でないむちゃくちゃな方法で検討し、出した結論を論理的に
説明することは、こじつけに過ぎません。論理的な検討過程があっ
てこそ始めて論理的な説明が可能になります。
たえず、その事に留意して作業を進めることが大切です。
文章にすると当たり前すぎてピンと来ないかもしれません。
1人で作業をするのであればいいのですが、多くの人数でプロジェクト
チームを組み、全員が上記を意識しつつ作業を進めるのは、結構
難しいものです。
その場合、リーダーとなる方が、絶えず上記の観点で、プロジェクトの
状況をチェックし、メンバーを正しくファシリテートしていくことが重要
です。
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