CIO117人の直言 【総論】もっと挑戦的な提案を出せ
ITproにて、「CIO117人の直言 【総論】もっと挑戦的な提案を出せ 」という
記事が掲載されておりました。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20070717/277604/?ST=solution
近年ソリューションプロバイダーの営業姿勢が保守的になってきており、
経営変革を担うCIOは、その対応に不満を募らせている。CIOが求めている
のは、挑戦的な提案を持ってきて一緒にトライするパートナーである。
そのようなCIOから見て、ソリューションプロバイダの提案活動に欠けている
ものとして多く挙げたのが、「コスト削減策や投資対効果の提示といったコス
ト意識の高さ」と「システム面だけでなく、ビジネスへの効果・影響にも言及し
たプレゼンテーション」である。(CIOへのアンケート結果より)
ITの活用領域が単純な業務のシステム化から、経営変革のツールへ高度化
するにともない、ITの投資対効果を適切に表現することは、難しくなってきて
います。その原因は、ITの狙いがコスト削減だけではなく、売上増加や事業
競争力強化、顧客サービス・満足度の向上、事業リスク低減、情報管理(漏
洩リスクの低減)など、金額で表現することが難しい「効果」が増えてきている
ことにあります。
これらの効果を的確に把握するためには、クライアントの事業内容、強み、
業界特性、業界内での位置づけ、競合他社との関係、顧客、短期の市場動
向、中長期的な市場動向など、クライアントのビジネスについて、深く、正しく
理解し、前述したようなITの狙いがビジネスの中でどのような影響を与えるの
かを見積ることが必要となります。
しかし、ソリューションプロバイダがクライアント企業と同じような精度で上記
情報を把握することは困難です。困難であるからできないでは、クライアント
企業のCIOの期待に応えることはできません。このクライアントのCIOの期待
とのギャップを埋めるためには、ソリューションプロバイダーは次の知識、ス
キルを身に着けることが必要です。
① 事業戦略とはどのようなもので、立案に当たっての観点、方法
② 戦略からソリューションへの展開方法
③ 仮説思考、論理思考
①は、クライアントを理解するために必要になります。提案に当たって理解
すべき対象が、クライアントの業務から経営課題に変化してきています。ク
ライアントがどのような経営課題を抱えているのかは、クライアントの事業
環境とその中でクライアントが実行しようとしている戦略を把握することで
理解できます。クライアントの事業環境を各種公開情報の調査とクライア
ントへのインタビューから把握し、クライアントの経営課題の仮説を立てる
ことができる必要があります。そのためには、「 事業戦略とはどのような
もので、立案に当たっての観点」が知識としてなければ、この作業を行う
ことはできません。
②は、仮説として立案した経営課題から無理やり自らのサービスである
システム開発の話に展開するのでは、納得感も説得力もありません。
クライアントの立場に立って、もっとも最適な解決案を提示できなければ
なりません。経営課題からそれを実現するソリューション案を情報システ
ムのみに偏らず適切に組み立て、提案できることが必要です。
この場合、ソリューションとして情報システムが必要であるとは限りません。
クライアントから解決を期待されている経営課題のソリューションに情報
システムが不要な場合は、現状認識(クライアントの課題認識)とそれに
対するソリューション案(情報システムを含まない)を提示し、「今回は
弊社ではお役にたてないようです。」ぐらい言うことができれば、クライア
ントの信頼は大幅にUPすることでしょう。
③の仮説思考、論理思考は、①②の検討を行うためのベースとなる
スキルです。ソリューションプロバイダーがいくら調査しても、インタビュー
してもクライアント企業と同じレベルで、業界特性やクラインとの戦略に
ついての情報を把握することはできません。漠然とした、一部が欠けた
情報から仮説を立てて、クライアントがこのように考えているのだろうと
いうことを推測しなければなりません。また、その推測が何の根拠もなく、
断片的な思いつきでなされていては、推測の精度は上がりません。把
握した限られた情報から論理的に推考を重ねていくことが重要です。
このような思考方法を行うえるようになるためには、多くの場合訓練が
必要です。
拙書の「経営戦略の実効性を高める 情報システム計画の立て方・活か
し方」は、事業会社のCIOを支援するための書籍として記載しています。
CIOは社内で、経営者や事業部門に対して、上記①~③を行い、経営
改革を進めていく立場にあります。だからこそ、CIOは、パートナーであ
るソリューションプロバイダに、同じ①~③を求めているのです。
このため、拙書は、ソリューションプロバイダの方にとっても参考になる
と確信いたします。
(現在、上記①~③の知識、スキルの習得を目的とした研修を準備中
です。ソリューションプロバイダの教育部署担当の方は、是非一度ご検
討ください。)
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