人事制度設計を通じて思ったこと
以前にこのブログで記載したとおり、ある企業で人事制度設計、導
入作業を行っています。現在、第1段階目のリリースに向けて最終の
詰めを行っている状態にあります。
人事制度の設計は、アンダーセン時代から今まで経験はありません
でした。書籍で読んだり、同僚のコンサルタントから話を聞くことはあ
りますが、その時の印象では、人事制度設計・導入は難しいだろうと
思っておりました。今回、いろいろ経緯があり経験のない人事制度
設計を担当することになったのですが、実際に取り組んでみて感じた
ことがいくつかありました。
ポイント1
経営理念、コアコンピタンス、長期戦略などが明確で、社員に浸透し
ている場合は、人事制度の方向性を作りやすい。
逆にそうでない場合、どのような人事制度にするのかの方向性を
打ち出し、社内コンセンサスを作ることは非常に難しい。
ポイント2
打ち出された方向性に基づき人事制度の細部を検討する際には、
制度として細部をどう詰めるかという観点ではなく、ポイント1の3点
にプラスして社内の様々制度、仕組みに対して人事制度を変えるこ
とでより有効に機能させるためには、人事制度の細部はどうあるべ
きかという視点で検討、設計しなければならない。
ポイント3
ポイント2のような観点で人事制度の詳細を詰めていった場合に、
複数事業を営んでいる場合は事業間で、そうでない場合でも機能
別組織間で様々な差異(公平性を阻害するようなものであったり)が
できてしまうことがある。今後の経営、事業戦略からみて、それを実
現する方向へ社員のモチベーションが向くように制度の細部を詰め
る必要がありますが、制度の細部について、個々の組織レベルで
「認めるべき」「統一すべき」綱引きをしてもまとまりません。多少細
かい話にはなりますが、その方向性の打ち出しと最終判断は経営者
自身が行わなければならない。経営者がそれをしない場合は、制度
は妥協の産物に陥る可能性が高まる。
結論としては、人事制度の設計を、人事制度だけ捉えて作るのは「愚
の骨頂」ということでしょうか。
ここ数年、成果主義的な人事制度の導入が流行とのこと。めざすべき
「成果主義」ということが、上記のポイント①のような中にどのように位
置づけられ、「成果主義」にすることで、ポイント①の実現、強化に最適
であるということが、社員から見ても理解できるようにならないとうまくい
かないのではないでしょうか。
各社で取り組まれている人事制度の成果主義化について、うまくいって
いないというようなことが書籍化されたり、ビジネス雑誌に掲載されたり
していますが、「上記のようなことが原因なのかな」などという気がしてい
ます。
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