経営戦略と情報システムをつなぐ『線』
先日目次を例にして、情報システムを戦略的に活用するための
システム計画の立て方の作業手順を示しました。また、この作業
手順と内容は、概念や想定されるイメージを記載しているのでは
なく、実際のプロジェクトで行っている作業について、検討の観点
を含めて記載をしています。
では、書籍に沿って作業を進めていけば、情報システムを戦略的
に活用できる情報システム計画(戦略)が立てられるかというと
そう単純ではありません。プロジェクト毎に検討すべき経営課題は
異なり、その課題毎に、どのような観点での検討を、どのぐらいの
深さまで、行うのかを判断しつつ、作業内容とスケジュールを組み
立てることが必要です。
ただし、検討をおこなうに当たって、はずしてはいけない一連の
『線』があります。作業の流れや各ドキュメントのフォーマットや記
載内容、ドキュメントの体系にその『線』が埋め込まれています。
その『線』を無視して作業の流れや作業内容を組み替えてしまうと
論理展開が崩れ、よほど注意して作業をしないと、根無し草のよ
うな何を根拠にこの結論が導き出されたのかわからないというよ
うな検討結果になってしまう可能性が高くなります。
この『線』とは、経営戦略や事業計画と情報システムをつなぐもの
です。計画された情報システムが経営戦略や事業計画のどの部
分に、どれだけ効果を上げるのかが、この『線』をだぐればわかる
というものです。
情報システム計画の立て方・活かし方に埋め込まれている『線』を
簡略化して書くと次のようなものになります。
財務の視点の経営課題
↓
顧客の視点の経営課題
↓
内部プロセスの視点の経営課題
KPI項目 KPIの改善目標
↓ ↓
重点施策のKPI項目 重点施策のKPI改善目標
↓ ↓
情報システム機能要件 情報システムの機能スペック
この『線』は、情報システムを戦略的に活用するためのシステム
計画の根幹をなす考え方です。様々な制約がある中で、この線を
いかに作り出せるかが、「経営戦略の実効性を高める情報シス
テム」を実現するために大切です。
また、この『線』を逆に辿れば、次のことが表されます。
・その情報システムがどの経営課題の解決に寄与するのか。
・その解決の度合い(効果)はどの程度の大きさか。
・それを会社の業績に対する貢献で表すといくら(金額)になるか。
(ただし、経営課題の実現は、情報システムによってのみ実現され
るわけではなく、同時に実施される業務改善など他の施策とのあ
わせ技でなし遂げられます。上記の効果や貢献は、情報システム
とその他の施策を合わせた取り組みの結果の効果であり貢献です。)
情報システム計画の立て方・活かし方では、この『線』に沿った検討
結果をP64~P65の投資対効果鳥瞰図のように整理し、企画した
情報システムが「経営戦略の実効性に寄与する」ということと投資
対効果の説明を行うための資料として活用しています。
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