Unchained / Van Halen (1981) | 日々是Van Halen

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第1期Van Halen主にDavid Lee Roth氏考察


 

 

解き放て!鉄鎖から自分を解放しようぜ!

 

 

Van Halenの4thアルバム「Fair Warning」

 

 

このアルバム以前VHは他の追随を許さない荒削りなパワー系でありながら、カバーも多く全体的にバカロックパーティロックという明るく楽しい(エディの時空を超えた重厚な天才技にデイヴ氏が軽くチャラいコーティングを施した結果奇跡的な大成功)ナンバーが特徴でした

 

 

それに対してこの「戒厳令」はエディ・ヴァンヘイレンの才能が爆発。「Mean Street」のイントロがクールで、ぼくも含めド胆を抜かれた方も多いと思います。エディを中心に4人のやりたいことをやり切ったアルバムだなと。商業利益無視、プロデューサー無視、自分たちの可能性の模索・実験・賭け・挑戦の全てが詰まっていると言って良い、非情にエッジの効いた1枚です。無からこんなとんでもないモノを創りだすにあたり、そりゃメンバー同士の意見衝突も殴り合いもあるでしょう。この音一体どうやって出してるの?っていう箇所が多!もうホントに「カッコいい」としか。そのひとことに尽きますね

 

 

商業ロックに媚びるなら「sunday Afternoon in the Park」は入れないですよ。いまだにぼくを?!とさせるギコギコ、ゴリゴリ鳴ってる理解不能な難解インストゥルメンタル。ええ、永遠に?となると思いますがいいんです。天才の行動は凡人に理解出来なくて当たり前なのです

 

 

さて今回は、そのとんでもない「Fair Warning」の中から「Unchained」を。直訳するとChain(鎖)un(否定形)ed(過去形)=鎖を解いた、戒めから解放された、束縛、隷属からの独立、と言ったところでしょうか。大好きな1曲

 

 

印象的なエデイのリフから始まるこの曲は「オゥラァ~イッ」「ハァァァァ~・ハ・ハ・ハッ!」「ユセィッ」と安定のデイヴ節。テンプレのフルスロットルジャンプももちろん健在

 

 

3分半の曲の中で「変われ!おまえは自由だ!大地を蹴って走れ!」と自律神経がヒリヒリするほどエディ師匠の超絶ギターが炸裂し、これでもかと煽りにかかる

 

 

怒涛のギターソロ後に、デイヴ先生は「ちょちょちょ!休憩休憩、さぁ行くぜ~ハハッ」と、ほのぼのさせるセリフを挟む。緩急の妙バランスすこぶる善し。

 

 

残念なことにVHの公式PVはごくわずかしかないのです。あったとしても画質が悪く微妙。「1984」頃からPVに力を入れ始めた感がありますが、それ以前に動いている4人を拝めるオフィシャル映像は貴重です。同時期にマイケル・ジャクソンはPVで音楽業界に革命を起こしていました。マイケルは今もHQ動画がたくさんあって羨ましい限り

 

 

しかし、どんなに粗くても、音質が悪くても、ライブの臨場感は鳥肌ものです。

 

 

「さあ、変わるんだ!なあ、変えようぜ、俺たちゃ自由だ、大地を蹴り上げて走れ!」と良い感じで歌いつつなぜか不届きにも腰を揺らしまくるナンパ師デイヴ大先生。。。

 

 

こんなに動いて弾く、歌う人は実はUMAなのではと疑う(贔屓目)ほどパワフルでクールなライブショウです。