ところで、先日ふと思い立ったことがある。これまでプレイしていて、ドッグファイトに入るときは、単純にフル減速しながら旋回して敵機を追っているのだが、本当のところの旋回性能はどうなのだろう？
実際の戦闘機には、「このスピードで旋回すれば最も速く旋回できる」という、最適の旋回速度（いわゆるコーナー速度）というものがあるが、SGASではどうなのだろうか。
気になったので、以下により旋回速度を検証してみた。
●操作方法 固定コントロールパッド
●使用機体 RF16A
●マップ 海上
●高度 7000前後
●検証方法
・太陽を正面に見ながら90度バンクし、高度を保ったまま水平に急旋回する。
・再び太陽が正面に来るまで旋回を続ける。
・1秒30フレームの動画編集ソフトで、コマ送りしながら旋回時間を確認する。
検証する速度は、以下のとおり。
①360MPHから、スロットル操作無しで旋回
②800MPHから、スロットル操作無しで旋回
③最高速度（1496MPH）から、スロットル操作無しで旋回
④360MPHから、失速しない程度の速度を保つように減速しつつ旋回
⑤800MPHから、フル減速で旋回
⑥最高速度から、フル減速で旋回
⑦最高速度から、フル加速で旋回
以上を比較することで、（１）旋回開始時の機体速度によって旋回速度は異なるのか、（２）スロットル操作（無操作・減速・加速）によって旋回速度は異なるのか、について検証したい。
もし（１）が正しければ、いわゆるコーナー速度というものが存在する可能性がある。また（２）については、ブレーキングしながら旋回した方が旋回が速いことは体感上明らかだが、機体速度によって旋回速度に違いがあるのか、あるいは加速しながらの旋回はかえって旋回速度が遅くなるのかを調べてみたい。
早速検証を開始。固定コントロールパッドを使うのが初めてだったので、最初は戸惑った。
画面については、視点を切り替えて水平角度を見やすく。
このまま90度バンクさせてから、一気に旋回（下の画像から見て上方向に旋回）。果たして、検証結果は･･･。
･･･検証の結果は、以下のとおりとなった。
①360MPHから、スロットル操作無しで旋回
旋回速度は、183フレーム（6秒3フレーム）。これを「基準旋回速度」としよう。
②800MPHから、スロットル操作無しで旋回
旋回速度は、184フレーム（6秒4フレーム）。誤差の範囲で、基準旋回速度と全く変わらない。
③最高速度（1496MPH）から、スロットル操作無しで旋回
旋回速度は、181フレーム（6秒1フレーム）。これも誤差の範囲で、基準旋回速度とほぼ同じだ。
･･･どの速度でも、まったく旋回速度に変わりなし。どうやらコーナー速度などという概念は無く、機体によって旋回速度は一定のようだ。
続いて、減速しながらの旋回について。
④360MPHから、失速しない程度の速度を保つように減速しつつ旋回
旋回速度は、146フレーム（4秒26フレーム）。旋回開始時の速度が遅いので、失速しないようにスロットルを緩めたりふかしたりする必要があり、その度に旋回速度が変わっている。ほぼ5秒での旋回。
⑤800MPHから、フル減速で旋回
旋回速度は、125フレーム（4秒5フレーム）。スロットル操作無しに比べて、明らかに旋回速度が速い。およそ3分の2になっている。
⑥最高速度から、フル減速で旋回
こちらも、旋回速度は、125フレーム（4秒5フレーム）。800からの旋回と全く同じ結果となった。
･･･この検証でも、旋回性能は一定という結果が得られた。旋回突入時の速度とは無関係に、フル減速しながらの旋回が圧倒的に速い。④で旋回が遅かったのは、失速を避けるためにブレーキを緩めたときに旋回速度が落ちたためであり、通常は、減速し続けながら旋回するのが最も高速に旋回する方法である、となるだろう。
それでは、加速しながら旋回したらどうだろうか。かえって旋回速度が遅くなるような気もするが･･･。
⑦最高速度から、フル加速で旋回
旋回速度は、183フレーム（6秒3フレーム）。①の基準旋回速度と同じ。
･･･フル加速での旋回も、基準旋回速度と全く一緒。加速しながら旋回しても、不利になることはないようだ。
ここまでやってから、更に追試。今度は、最高速度からフル減速で機体下方に向かって旋回し、その速度を測ってみた。
本来であれば、機体の上方向に向かって旋回するのが普通。飛行機は上方向に向かって旋回するようにつくられており、下方向の旋回には適さないのが常識だろう。しかしこのブログでは、「上旋回でブラックアウトを起こしたら、機体をロールさせて下方向に旋回の向きを変え、ブラックアウトを回復させよう」なんて書いている。果たして、下向き旋回は、通常旋回と比べてどれくらい不利なのだろうか。若干遅いようにも感じているのだが･･･
⑧最高速度から、フル減速で機体下方に向かって旋回
旋回速度は、124フレーム（4秒4フレーム）。上方向への減速しながらの通常旋回の時と全く変わらない。
･･･これは正直、意外な結論だった。下向き旋回は遅いと思っていたのだが、実は上向きだろうが下向きだろうが、旋回速度は全く変わらない。そのため、ブラックアウトを避けるために旋回方向を変えても、何のデメリットも無いということになる。
これまでの検証結果から得られる結論を、以下にまとめておこう。
●コーナー速度という概念はこのゲームには存在しない。
●フル減速しながらの旋回が、最も速い旋回となる。
●失速を遅らせるためには、旋回突入時の速度が速いほど良い。従って、通常飛行時は、常時フルスロットルで最高速度をキープすべき。
●ブラックアウトを起こしたら、機体をロールさせ、下方向への旋回に切り替えればよい。下向き旋回にデメリットは無い。
●速度が余りにも落ちて失速しそうになったら、フルスロットルで加速してよい。減速を止めるだけと、加速しながらとでは、旋回速度は変わらない。
･･･以上の検証結果が、SGASでの空戦時に少しでも参考となれば幸いである。
最後に、機体によっても当然旋回速度に違いがあるだろうということで、参考までにRF26Aでの最高旋回速度を測ってみた。
⑨RF26Aで、最高速度から、フル減速で旋回
旋回速度は、107フレーム（3秒17フレーム）。RF16Aと、半秒以上違う･･･。
･･･やっぱり、SF機は速いな！orz