「六歌仙の暗号」
QEDシリーズ
高田崇史 著
講談社文庫 2003年発行
今日も、先週までに3冊連続で読んだ『QEDシリーズ』の記事です。
次女(小6)が担任の先生に薦められて読んでハマり、次女がわたしに薦めて~わたしがハマりつつあるQEDシリーズ
主人公のタタルさんを含め、気に入っているキャラがいるわけではないのですが。
(次女はタタルさん、スゴく気に入っている)
なんかシリーズものって、
読破せずにはいられないのよね~
もともとこの手の本は馴染みがあるので。
難なくサッと読めるのが、お疲れ気味の毎日にはちょうど良い感じ
ちょっとヒストリア(歴史本)を読む元気が出るまで繋ごうかな~と思っております。
さて。
シリーズ第2作である
「六歌仙の暗号」は。
わたしとしては第1作
「百人一首の呪」より
読みごたえがあって、おもしろかったです。
3冊読んだ中ではいちばんかな。
ミステリーとしての構成がいちばん良いし、ぶ厚いだけあって、内容も濃い気がしました。
『六歌仙』とタイトルにはあるのに、最初は『七福神』しか出てこない。
けど最後は繋がる。
よくあるパターンですが、なかなか面白かったです
最初に死ぬのは、タタルさんの母校の大学教授で、
次に、その大学教授が瀕死の状態であるのを発見した助手が、今度は明らかに殺されてしまう
それが『七福神の呪いだ』という匿名の投書があり、
大学では『七福神』に関わることが厳禁となる。
その状態で、奈々の友人の貴子が、亡き兄も書こうとした
『七福神』がテーマの卒論を書こうとする。
薬剤師なのに、寺社関係に強いタタルに、貴子は助言を求め、奈々は貴子とタタルと3人で、京都で七福神をめぐることになる。
そこで新たなる事件が~
七福神に対する知識は、わたしは奈々ちゃんよりちょっとマシなくらいのレベルなので。
いろいろ復習にもなり楽しかったです。
御霊神社の怨霊となってくると、知っていることも多くなりましたが~相変わらず、えと驚く説が多々あり。
六歌仙ともなると~知識少ないので、えだらけ。
小野小町が仁明天皇の更衣だったなんて~初めて聞きました
(愛用のWikipedia にもこの説なし~異説ですか?)
前回の百人一首に続いて
当然、古今集やらの
和歌がたくさん出てきて。
和歌の異説解釈、楽しい
(史実かどうかは別として)
最後に七福神は
『六歌仙』プラス
悲運の皇子『惟喬親王』のことだ!、という証明になる。
六歌仙の、
僧正遍昭・小野小町・文屋康秀・在原業平・大伴黒主・喜撰法師のうち、最初の4人は、惟喬親王の周囲にいた人たちだった、というのですよ。
実在を疑われることもある大伴黒主と喜撰法師は、それぞれ大伴氏と紀氏の象徴的存在。
そして、この7人は
それぞれ、七福神と結びつけることができる。
大黒天・・大伴黒主
弁財天・・小野小町
毘沙門天・・惟喬親王
恵比寿・・文屋康秀
寿老人・・在原業平
福禄寿・・僧正遍昭
布袋・・・喜撰法師
なぜ七福神はこの7柱の神なのか。
なぜ六歌仙はこの6人なのか。
という、基本的な『なぜ』から、調べているうちに浮かび上がってきた、いくつもの『なぜ』
それが最後には一気に説明~いえ証明される。
QED~証明終わり
真偽のほどはともかく
なかなか楽しかったです
平安初期は、あまり詳しくないので。
固有名詞を頭に焼き付けるのに、こうゆう本は助かります
いきなりノンフィクションだと、なかなか頭に入らないしね
来年の大河は平安時代なので。
今から少し慣れておこうかな~
QEDシリーズ、
しばらく不定期に続きます。
お読みいただき、
ありがとうございました。