ついにオペ出しの瞬間がやってきました。


「じゃ、ioさんそろそろ行きましょうかねぇ」


といって看護師サンがストレッチャーを押して私は寝たままの形で病室を出る。



オペ室へ入るのはこれが最後だろうと思い、キョロキョロしてみる。


「手術室」という入り口は大きな自動ドアで、家族とはここでお別れ。


中へ入ると、またドアがズラーっと並ぶ。


たぶん前もこの部屋だったろうと思う自動ドアを入っていく。




すると「こんにちは~♪」と声でスタッフのみんなに向かえられる。


まさに居酒屋ののれんをくぐると板さん達が「ヘイらっしゃ~い!!」と声を揃えていってくる感じか。


どうせまな板の上の鯉なのでもうこうなりゃ板さん達に命たくします。


名前とリストバンドの確認がされ、例の横ベルトコンベアーにてもう一回り小さなストレッチャーに移動。


誰かなんかいってると思ったら、亀梨先生だった。


マスクと帽子で誰が誰だかわかりません。



ストレッチャーが無影灯の下の位置につくとまさによーいドンという感じで次々に準備されていく。


まずさっきは鯉だったけど今度はエビになれというので背中を丸めて硬膜外麻酔。


今回痛くて、ズドーンときた。


次に両腕縛られ、血圧系や酸素飽和度クリップなど装着されていく。


亀梨先生に「酸素です」とマスクあてられるも


せ、先生、痛いですからそんなにギューッと押し付けなくてもすぐ・・落ちます・・・から・・・。






次の瞬間、目の前に大きなチューブが。


そしてガチャガチャやかましい。


(これはどうやらオペが終わってからの記憶らしい。でもチューブ抜く前に起こされたのか、勝手に起きたのかはわかんないけど)




その次はもう横ベルトコンベアーにて移動するところだった。


亀梨先生が手伝ってくれている。


あぁ、終わったんだ・・・。


この日オペにかかった時間は4時間ほどだったらしい。



そしていつのまにか病室へ帰ってきたようだ。


病棟の看護師サンらによって次々と整えられていく。


自動血圧計、酸素マスク、心電図、酸素飽和度、点滴、尿管、腰に(痛み止め用のカプセルがついた)チューブ、そして弾性ストッキング。


これらは二日ほどかけてだんだんと装着が解かれていくアイテム達。


腹帯もここで巻いてもらったようです。

 



このへんは麻酔がまだ効いているらしくずっとうとうと、自動血圧計の時間ごとの計測の時や、看護師サンによる検温や脈拍などみてもらうときに目が覚める感じ。


旦那と、来てくれていた親達が帰るというのでヒラヒラと手をふる。力が入らない。


入れ違いぐらいにブンブンがきてついてくれている。

 

私の装着しているアイテム達を全てチェックし、「贅沢やな~」と感心していた。


どうやらブンブンの病院より設備が近代的らしい。☆-( ^-゚)v

痛み止めをもらおうとナースコールしようと思ったら遠ーいところにボタンがおいてあって届かない。


「呼ぶなってことかな(^_^;)」


とブンブンにとってもらったからよかったけど。



そしてやっぱり痛くて座薬の効き目がきれるたびにナースコール。


口が気持ち悪くてうがいも二回させてもらった。

37度台で微熱があるそうで氷枕用意してくれた。


確かに弾性ストッキング暑くてかけてもらったタオルケット蹴飛ばしてたような。


夜ふと目が覚めて夜中だろうと時計に目をやるとまだ21時でびっくりした。


それからずっとうつらうつらとしていた。

 



そうそう!


旦那に子宮の写真撮っといてと頼んでおいたんですよ。


たぶん摘出したのを家族に確認させにくるだろうから。


亀梨先生がこんなんでましたけど、という感じでもってきたのはトレーにのせられてだいたい拳ぐらいのサイズだったらしい。


後で写真みるとぶ厚いまさに筋肉質といった感じで、この前先生に一生懸命縫ってもらったところもありました。


これがあんなに(赤ちゃんが産まれるまで)大きくなるなんて、にわかに信じがたくなってしまうほど。


ここで三人育ててもらったんだね、と臓器にむかって感謝したくなった。


でも肉眼で確認できないものの確実にここにがんがあるんだ。

 

この後また病理で検査して腫瘍が残っているか調べてもらって結果は後ほど。