2020年に発売された個人的に面白かった1巻をご紹介。
順番は発売日順です。
【単】は単巻。
【4】は4コマ漫画。

 

 

 

・狼と羊皮紙

 

 

あの人気を博した「狼と香辛料」の続編です。

賢狼ホロと行商人ロレンスの旅から15年後、二人の旅に同行していた聖職者志望の少年

「コル」が成長し、ホロとロレンスの娘「ミューリ」を伴って旅をするお話です。

話の本筋は前作同様、経済戦争を軸としていますので同じ作風ですね。

しかし、やはり注目すべきはミューリのキャラでしょうw

耳と尻尾を生やした少女ミューリがコルを兄様と呼んで懐く可愛さ、コレに尽きますw

ホロは成熟した大人の印象でしたが、ミューリは少女そのものなんでクルクルと変わる表情が

とても可愛らしいですねw

 

 

 

・貧々福々ナズナさま!

 

 

ブラック企業に勤める主人公「タカオ」と、願いを叶える貧乏神「ナズナさま」の

日常コメディです。

ナズナさまが福の神になる為に誰かの願いを叶え、満足度に応じて「福印」という
スタンプを集めるためにタカオの部屋に現れるんですが、貧乏神なのに願いを
叶えるという一見矛盾しているかのように見える行為も、実は願いを叶える代償
として願いの大きさに見合った自分の持ち物が破壊されるので、結果的に貧乏
になるという落ちですw

けど、10分時間を止めるのにスマホ一台(7万円)は安いよね?

その能力を生かしてぼろ儲け出来そうなものだけど、そういう漫画でなないんですよねw

 

 

 

・野人転生

 

 

いわゆる異世界転生ものですが、当初は何のチート能力も全く無い異世界サバイバルもの

だったんだけど、主人公の成長につれ特殊スキルを駆使するようになって来たので、

フツーの異世界ものになってますねw

主人公「ヤジン」が特技の空手と身に付けた特種スキルを駆使して、異世界での自分の

立場を確立していく立身出世の話と捉えると面白いです。

また、作中の空手や柔術のムーブが本格的なんで、格闘ものがお好きな人にも良いかも?

 

 

 

・【単】薔薇はシュラバで生まれる

 

 

美内すずえ先生を筆頭に、少女漫画界のレジェンド作家さん達のアシスタントとして活躍した

作者さんの実体験を漫画化したものです。

実体験を漫画にしているんだから、やはり説得力がちがいますw

レジェンド作家さん達の制作秘話や交友関係、アナログしかなかった時代の漫画制作の苦労

などが知れてとても興味深かったですね。

 

 

 

・僕の妻は感情がない

 

 

人間とコミュニケーションがとれる家事用ロボット(ア・ン・ド・ロ・イ・ド)が普及した世界で、

アパート暮らしのしがないサラリーマンである主人公「タクマ」が、料理限定の感情表現が

無い廉価版ロボット「ミーナ」に酔ってプロポーズをした事から始まるラブコメです。

なんといっても、ロボットのミーナちゃんが良い!

廉価版であるが故に表情が無く、感情のこもった話し方も出来ない設定なのですが、

プロポーズによってタクマに対してある種の執着心が芽生え、思わずその行動に

現れてしまうんですが加減が難しく失敗することも。けれど、タクマが一所懸命にそれを

フォローしていくその関係が尊いw

 

 

 

・猫を拾った話。

 

 

会社帰りの雨の日に拾った死にかけた子猫は実は得体のしれない何かだった・・・

というホラーっぽい設定ではありますが、主人公「イガイさん」と「ねこ」と呼ばれる一つ目の

巨大な生き物との日常コメディです。

子猫の大きさで拾ったものが熊並みに成長した頃には情が移ってしまい、そのまま一緒に

暮していく中で、ねこの不思議な生態に翻弄される周囲の人々が楽しいw

ですが、ねこには猫としての愛嬌が備わっているので、この見た目に反して実はとても

可愛らしいんですよw

妖怪好きの作者さんが作ったキャラだけに、妖怪としてとらえると腑に落ちますね。

 

 

 

・ふかふかダンジョン攻略記

 

 

こちらも異世界転生ものなんですが、ガチのファンタジー世界でのサバイバルものです。

メインのストーリーはダンジョン攻略や異種族間戦争なんで、ファンタジーとしてのツボは

押さえてあるんですが、異世界転生ものによくあるステータスウィンドウやレベル、スキル

といったパラメータ的な表現は一切ありません。

ですので、普通の人間がファンタジー世界で生き残るためにどういった訓練や技術が

必要になってくるかを描いております。

この漫画読むと森 恒二先生の「ホーリーランド」を思い出しますね。作者が自分の知識を

詳細に語りだす所が良く似てますw

 

 

 

・サメガール

 

 

イカ娘がサメになったと思って良しw

あちらは侵略側ですが、こちらは巨大なお魚から街を守る側です。

サメちゃんカワイイで全てオッケー!

 

 

 

・【単】松苗あけみの少女まんが道

 

 

こちらは先ほどの「薔薇はシュラバで生まれる」から10年ほど経った時代の少女漫画家

「松苗あけみ」先生の自伝漫画です。

こちらの方が自分の読んできた漫画の作者さん(一条ゆかり先生など)が登場して来て

より身近に感じられました。

 

 

 

・【4】ツノ系女子は告れない

 

 

ツノの生えた人とそうでない人が居る世界でのラブコメ4コマです。

主人公「ツノ子」の大きなツノが周りに与える物理的な影響をネタにして、憧れの「花坂君」

に対してのエロい妄想が暴走しがちな女子大生の日常を描いております。

ですが、ネガティブな個性にどう向き合うかという落差の激しいテーマを同時進行しており、

不穏な感情が首をもたげますが、ツノ子の前向きな性格のおかげで救われてますね。

前年度「頽廃の花売り」で取り上げさせてもらった作者さんの新作なのですが、

頽廃の花売りが可愛らしい印象の漫画だったので、そういうものを想像して読んでいたら、

いきなりインパクトのある下ネタをブッこんで来たので良い意味で作者さんのイメージも

ぶっ壊れましたw

 

 

 

・この世界は不完全すぎる

 

 

これもある種の異世界ものなんでしょうかね?

映画の「アバター」などで見られる、キャラクターに自身をVRで憑依させてプレイする

MMORPGが舞台です。

主人公「ハガ」はゲームの開発作業中にログアウト出来なくなり、解決策を模索しながら

仕事を続けていたけれど、仕事を放棄してゲーム内での立場を利用してやりたい放題

している連中と対立し命を狙われる―――

って感じのあらすじですが、異世界ものの様でいてもゲームというデータ上の世界での

出来事なんで、ゲームならではの出来事が起こるのがミソですね。愚直にこのゲームと

向き合って来たハガならではの戦い方が見所でしょう。

 

 

 

・おとなりに銀河

 

 

アニメ化もされた「甘々と稲妻」の作者、雨隠ギド先生の新作ですよ!

古びたアパートの管理人と漫画家を兼業する主人公「久我一郎」と、一郎の所へ漫画の

アシスタントとしてやって来た自らを王族を名乗る美女「五色しおり」の出会いから始まる

ラブコメです。

良い!

あえて多くを語りませんが、恋を知らない箱入りのお嬢様が恋に落ちてからの、表情の

緩みっぷりがたまりませんw

特に一郎からのお付き合いの申し出の時の顔ったらw

 

(   ゜  O ゜)ほぁ

 

いやー、今年一番の収穫ですよw

 

 

 

・ゆらゆらQ

 

 

雨隠ギド先生のもう一つの新作です。

神社の宮司と神使である狐の娘が結婚して生まれた9人兄弟の末っ子「きゅーこ」と

幼馴染であるイケメン「はるちゃん」のラブコメです。こちらもラブコメではありますが、

よりコメディ色の強い作品となっております。

神使の狐の血統は魅力(チャーム)の化け力によって美男美女の容姿を備えるけれど、

きゅーこはなぜかちんちくりん。しかし精神的ショックを受け魅力の化け力に目覚め、

美少女になってピンチを解決したり逆にトラブルを招いたりと楽しい日常を描いております。

って書くとなんか魔法少女ものっぽいですなw

で、ラブの方はというと、はるちゃんはきゅーこを好きだけど、きゅーこはまだ幼さが

残るようで、はるちゃんをまだ幼馴染としか意識してなかったりするので、そこら辺の

きゅーこの成長も見所ですね。

 

 

 

・社長、恋人のフリをして私の父に会ってください。

 

 

若手敏腕社長「左近慎一郎」とその右腕と言われる部下「副島乃々香」のオフィスラブコメ

です。

ライバル企業が左近社長の会社と取引のある、副島さんの実家の会社を引き抜こうと

実家を通して副島さんに縁談を持ちかけるが、副島さんは実家に対して独断で、社長と

付き合い妊娠していると勢いで言ってしまう。

その嘘を取り繕うために架空の恋愛年表を作成し、恋愛の事実を捏造する為に会社で

連日社長と二人きりでミーティングを行う漫画ですw

どうでもいいようなディテールにまで拘る副島さんに、突っ込み役である左近社長も

そのペースに巻き込まれ、お馬鹿な議題を真面目に議論しているのが楽しいですw