2019年に発売された個人的に面白かった1巻をご紹介。
順番は発売日順です。
【単】は単巻。
【4】は4コマ漫画。

 

・顔に出ない柏田さんと顔に出る太田君

タイトルが全てを物語ってしまってますが、何をされても無表情の女の子「柏田さん」の表情を、何とか崩そうとかまい倒す男の子「太田君」とのラブコメです。

この漫画のキモは何と言っても無表情な柏田さんのキャラでしょう。
無表情ではあっても感情が無い訳ではなく、無表情なまま驚いたり笑ったり怒ったりするその顔と感情のギャップが楽しいですねw
けど、無表情とは言ってもそこは漫画なので、微かに冷や汗などの表現を顔に描いたりするのですが、好きな太田君といて無表情ながらも僅かに頬を染める柏田さんがとても可愛らしくて良きw

 

・こわもてかわもて

顔が怖くてガタイも大きく、その筋の親分さんにしか見えない祖父とその孫のホームコメディです。
子守に不慣れな堅物の祖父が、孫とのお遊びでの幼児にありがちな無茶振りを真正面から受け止めて全力で相手をする様が微笑ましいですわw
中でも、虎と兎のぬいぐるみを使ったママゴトでの落ちのどんでん返しはお見事という他ありませんw
 

・それでも歩は寄せてくる

タイトルの「歩」は将棋の「歩(ふ)」ではなく主人公の名前「歩(あゆむ)」だったんですね。

ずっと将棋の歩だとばかり思ってましたw

将棋部の先輩「八乙女うるし」目当てに入部した「田中 歩」が、うるし相手に将棋で勝つまで告白を封印しているラブコメです。

将棋のド素人な歩が上級生であるうるしに敵う筈もなく、負けてばかりで告白出来ずにいますけど、無自覚にうるしへの好意的な言葉を投げかけるので、うるしは歩の自分への恋心を指摘するも持ち前のポーカーフェイスですっとぼける、までが一話完結の流れですw

何と言っても、歩のストレートな物言いに赤面させられるうるしの可愛さ、これに尽きますよw

歩も歩で二人きりの将棋部を邪魔されそうになると、絶望したかのような表情を見せる可愛らしさもまた良しw

 

・SPY×FAMILY(スパイファミリー)

敏腕スパイ(父)と無敵の暗殺者(母)と読心術者(子)の疑似家族コメディです。父のミッションの遂行の為に、お互いの利害が一致した3人が集って家族を形成し、様々なトラブルを乗り越えて次第に家族の絆が形成されていく、というのが主なあらすじです。

この共同生活では、3人ともお互いの素性を隠して生活しているというのがミソですな。
お互いの秘密を隠しながらの生活は本音と建前を作り出すので、そこに読心術が使える子供が本音を読み取り、アクションを起こして話を転がしております。
天真爛漫なエスパー幼女と暗殺術以外はポンコツな美女に振り回されながらも、様々な難関を持ち前の機転でこなしつつ、ツッコミとフォローに忙しい父が楽しいですねw

 

・【単・4】頽廃の花売り

長く戦争が続き、人間という種族が差別を受ける世界で生きる人間の妹と、人間の妹を庇護しつつ妹が住む街を守るガーディアンとして戦う、人間ではない兄とのハートフル4コマです。

差別に負けないで健気に生きる妹ちゃんと、戦いの合間にその姿を陰ながら?応援する兄の

二人の家族愛にはグッと来るものがありますよ。

ただ、恐ろしげな風貌と巨大な体を備え、街を守る英雄と讃えられている当のお兄ちゃんですが、溺愛している妹ちゃんの事となると途端に可愛らしくなってしまう、そのギャップが笑えますw

 

・バトルグラウンドワーカーズ

「亜害体」と呼ばれる地球外生命体と、ロボットに乗って戦う事を選択したサラリーマンのお話です。

ロボットと言っても特別な物ではなく、亜害体と戦う組織「人類連合」の量産型ロボット兵器に搭乗する一兵士のお話、と言った方がより分かりやすいですね。

更に、搭乗と言っても実際にロボットに乗る訳ではなく、遠隔地から電波を使って生体神経をロボットと接続してリモートコントロールするんですけど、これが曲者でロボットが破壊されると搭乗者も死んでしまうんですよ。

じゃあわざわざリモートコントロールする意味がないと思われるでしょうが、ここがこの漫画のドラマを生み出す仕掛けになっていて、ピンチの時は自発的に接続を強制遮断すれば助かるんですよ、いわゆる脱出装置みたいに。だけど、使用には体に多大な負担を強いるので、5回までしか使うことが出来ないという制限がある、と・・・

命の掛かった戦場で5回分の自分の命をどう使うか、というギリギリの選択を強いられる兵士たちにあって、主人公は兵士としての能力の低さとこれまでの経験を活かしサポート役に徹しようとするあまり、自分の命を削って仲間を助けて絆を深めはしたものの、それが同時に仲間へのプレッシャーにもなり―――。

といった序盤の展開ですけれど、これはもう続きが気になり過ぎますよ。

戦場でのドラマもそうですが、亜害体の謎にも何か意味深な伏線もあったりして、これからが楽しみですね。

 

・となり布里さんがとにかくコワい。

これもタイトルのまんまですな。

ヤンキーで不愛想な女子高生の「布里さん(布里陽子←あっ不良っ子か!今気づいたw

)」が、隣の席に座ったフツーの男子高校生「平 並人(なみと)」に一目惚れしてしまうんですが、平くんは布里さん見た目の怖さからビビりまくって布里さんのアプローチを誤解して更に引いてしまうラブコメです。

こんな見た目の布里さんですが、実は乙女チックで家庭的な一面を持ち合わせていて、そこら辺のギャップが可愛らしいですねw

ですが恋愛に不器用なもんだから、その努力がうまく実を結ばない所がまた応援したくなりますw

 

・姫様”拷問”の時間です

拷問とは名ばかりのほのぼのギャグ漫画ですw

魔王軍に捕らわれた騎士団長であり意思を持つ聖剣「エクス」の使い手の「姫様」に、拷問と称しB級グルメや遊び、可愛いものを見せつけ、欲求に負けた姫様が国王軍の秘密を話す、までが一連の流れですw

騎士団長だとか高貴な生まれだとかエクスが散々持ち上げておいて、アッサリ誘惑に負けそうになってる姫様にエクスがツッコむという見事なコンビ芸が楽しいですねw

魔王軍も魔王軍で恐ろし気な名前とは裏腹に、子煩悩な魔王様を筆頭にみんなイイ人ばっかりで「魔王とは・・・」とツッコまずにはおれませんw

 

・【単】尊い。 ~4P ショート・ストーリーズ~

ネット上で使われている「尊い」を自分なりに解釈すると、「第三者から見たとあるペアの純粋な好意から来る行動や言動」といったところでしょうか?

その「尊い」をテーマとして新進気鋭の漫画家さん達が4ページ限定で描いたアンソロジーです。

この集まった漫画家さん達はホント俺得な作家さんばかりなので、他の人の目にはどう映るかはわかりません。

ですがラブコメ好きなら間違いなくお得な単行本であると思います。

中でも、大原ロロン先生の「催眠術」がお気に入りですね。

天然の女の子が素人催眠術で男の子にハグを要求するも、催眠術はかかっておらず男の子が慮ってハグをするお話ですw

 

作家陣:

http://data.ichijinsha.co.jp/book/booksearch/booksearch_detail.php?i=75802055

(一迅社のリンクです)

 

・煙と蜜

時は大正、帝国陸軍将校「土屋文治」(30歳)とその許嫁である名家のお嬢様「花塚姫子」(12歳!)の微笑ましいラブストーリーです。

姫子さんは文治さんの事が大好きで、文治さんに気に入られようと一生懸命に背伸びをするのですが、如何せんまだ12歳なので努力が空回りして思うように行かず、恥じ入る様がとても御可愛らしいですねw

そんな姫子さんを文治さんは、決して自分好みに育てようとか、ましてや手を付けようなどとはせず、暖かく見守って人としての器の大きさを感じさせるイイ男なんですよ。(正直、この口リコンめ!と突っ込みたくもなりますがw)

そんな二人の日常生活や、文治さんの軍人としてのカッコイイ仕事っぷりも楽しめるので、軍服好きや大正ロマンがお好きな方にも是非。