終演 | その名前は使われています

彼からのメールの返事は

いつもの様に簡単な言葉だけだった

やっぱり不安になってくる

早く帰りたくて

事務所の後片付けを手早く済ませた


帰り道

彼に電話すると

『御飯用意してるよ~』

いつもの彼だった

食事を済ませ

少しのんびりしていたら

『映画見ようか?』と彼がいった

『おやつ欲しいね』と彼が買いに行く支度を始める

『一緒に行こうよ』の彼の言葉に

喜んで付いて行った

小雨が降る中

2人肩を寄せ合いながら歩く

ふと私は彼を呼び止め

彼の目を見つめた

『男の人って目を見つめてる時って頭の中はからっぽなんだって』

『だからこうして見つめてる時【好き】って念じて見つめられると相手のこと好きになっちゃうんだよ』

私がそう言って彼に【好き】を念じてみた

『そんなことしなくても好きだよ』

と彼は私に微笑みかけてくれた


もう大丈夫ね

彼の気持ちは完全に戻ってきてくれた


じゃれあいながら

寄り添いながら

小雨の降る道は

2人の為にあるような気がした