お盆休み最終日の16日、うちにいるのに飽きたし、コロナ後遺症も治まったし、野球はナイターという事で、家人に何か頼まれる前に映画館に逃げ出しました。


キングダムシリーズ第3作目。

原作の漫画は読んで無いから、原作と映画との違いや違和感は無い。

いわゆる立身出世物語ではあるんだけど、「俺は天下の大将軍になる!」というところが「海賊王になる!」というルフィと被る。

どっちもジャンプだしね。


あ、ここでいうところのルフィは詐欺の実行犯のコードネームじゃ無く、モンキー・D・ルフィね。



前作の戦いで実績を残した主人公信(山崎賢人)は、王毅将軍から、100人隊の隊長に任命され、秦に侵攻してきた隣国趙との戦いに望む。

というのが大まかなストーリー。


それに秦の国王エイ政(吉沢亮)の過去話が、ドラマの中盤シークエンスとして挿入されてます。

趙時代に人質となっていたエイ政が、闇商人の手を借りて、趙から秦への逃避行を遂げるというもの。

その手を貸した闇商人紫夏を演じるのが杏。

豪華なゲストスター。

ただね、この過去話における悲劇とエイ政の感動というのが、取ってつけた感がして感情移入出来ない。

ちょうど、ワンピースの空島編やニコロビン編のようなものに思える。

(ワンピースでも過去話は嫌いだけど)

これもまた、ジャンプらしいと言えばらしいかも。

なんせ、努力・友情・勝利だからね。


このシークエンスが終わり、戦闘に入るとこれは間違いなく映画的な意味で面白い。

前作馴染みのメンバーが100人隊に集うしね。

何より副長に任命された清野奈々演じるきょうかいの登場が嬉しい。

彼女の登場シーンがこの映画の中で最高の映画的カタルシスを与えてくれます。

これだけで、僕的にはこの映画満足。


全体的に漫画チックな内容なのは、漫画原作なんだから仕方ない。

戦闘そのものの面白さは前作の方が面白かったかな。

でも、大画面と大音響での迫力は映画館ならではのもの。

IMAXで見たけど正解でした。


やたら豪華なキャスティングで、次から次へ主役級のアクターが出てくるけど、その実出演シーンは短く気を持たせるような扱い。

次回作への予告としては悪くないけど、消化不良なのは否めない。

そのアクター全体がステレオタイプで意外性は感じない。

中でも大沢たかおの王騎将軍は、その大袈裟さと相まって、マンガとしてしか思えない。


それでも映画作りに意欲を感じるし、それを支える日テレに天下の大将軍を感じる。