今度こそ、マチュピチュを歩きます。 | 添乗員 森田 世界の旅

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2月18日、マチュピチュ。

マチュピチュ遺跡入口に到着。

ガイドさんから名前だけでなく生年月日、年齢、

パスポート番号が記載されている入場券が配られる。

高額なチケットの転売を禁止するためだろう、

電車に乗る時もそうだが、常に本人証明のためパスポートの

提示が必要だ。

それでは入場ゲートより中へ入る。

 

朝までの雨は上がり、これからもっと雲が上がっていく予感。

ただの予感、

1911年アメリカイェール大学の歴史学者ハイランビンガムは

ゴーストタウンと化したマチュピチュの遺跡にたどり着く。

 

この町は9代皇帝パチャクテの共同体単位の定住政策により

1450年頃建設が開始されたとされ、500人程が暮らしたと

推測されるが、1540年スペイン人達がさらなる黄金を求め

下の谷を通ったとの記録があり、おそらくその時に住民は

町を放棄したのでは、と推測される、、と推測される、、、

 

370年後ハイランビンガムによる発掘作業で銀や銅製品や

陶器、木製の遺物、173体の埋葬された遺体、ガラスで出来た

副葬品など発見するが、文字を残さなかった文明に関する

多くの謎は、ずっと後の科学的検証を待たねばならなかった。

おっと、雲は上がりワイナピチュ山が見えてきた。

今歩いている所は段々畑の上、インカ時代と変わらずリャマ

が草を喰む。

車輪がなかったインカではリャマが荷役の役割を果たした。

どうでしょう、絵葉書やガイドブックと変わらぬ今日のこの

写真。月の神殿のある神聖なワイナピチュ山とその手前に

町並み。

マチュピチュは雨季の晴れた瞬間が一番美しい。

400m下をウルバンバ(ビルカノタ)川が3方を囲みながら

アマゾンへと流れ行く。周囲を見渡せば360度6000m級の

雪山に至るまで山々に囲まれて、自然崇拝的にもここに町を

造った意味が感じられる。

技術的には自然の岩を切り出しながら、自然の形状を埋め

合わせる基礎を築き、いや基礎の前に一つの水源の水を

通す水路を造る。水路と基礎など目に見えない地下の部分

の割合は50%ある。

足元に段々畑が広がるが、土と腐葉土は400m下の川から

持って来たのも驚きだ。

もちろん全てが人工でなく自然の石もうまく利用した。

畑からは花粉の分析によりトウモロコシ、キヌア、ジャガイモ、

インゲンと高地の植物だけでなく、アボガドやトマト、コカや

薬草と暑い地方の植物もあった。花崗岩に含まれる石英が

日中の太陽エネルギーを取り込み夜間も熱を保つ性質を

知っていたからだ。

雨季の5ヶ月に降る雨量は2300㍉、年間にすると屋久島に

相当する。雨季はとにかく緑が綺麗で、空中のエアープラント

まで緑だ。

市街地は城壁で囲まれていて、一つの正門を潜りお邪魔する。

マチュピチュの空間は大きく市街地と農業地に別れる二元制。

二つの区域は上段と下段に別れ4分割。

ここまでは他のインカの都市と同じ法則。

ここにもある太陽の神殿。半円形なのはインカの神事は

歴と関係し天体を観測する必要があった。

半円形の壁の窓から射す太陽の明かりで、太陽が最も地上に

近い冬至を、種まきの時期をを伝える四季を見た。

市街地は聖域や神殿や貴族の家や専門家の家など19の区に

別れその都度門がある。

町には2つの広場がある。

ハイランビンガムが発見した時は周囲の緑と同じように

ピナソイの木々が町全体を覆っていたが、丁寧に取り除いた

ものだ。ローマ以外世界の遺跡は屋根が木と藁のため残って

いない。

幾多もの地震にも倒壊しない500年前の石積みに少しズレも。

聖なる広場の主神殿。

振り返ると石切場にマチュピチュ山、遺跡の名前はこの山に

由来する。

何を撮ったのかな?石切り場かな、

石切場の南側はゴミ捨て場がある、すごいね。

ここはワイナピチュの入口、

一日400人と入場制限があり、保険は適応されぬも人気の山。

10年前は行きたければ行けたけど、今はこの小屋で入場券は

買えず、事前に買って置かなければならない。5年前は村の

案内所で購入したが、今は一ヶ月前以上前からオンラインで

購入しなければ取れない。

マチュピチュの入場券とセットで取らなければならないので

ワイナピチュに登れます、と謡うツアーでなければ、その場の

思いつきではもう登れない。

市街地からみる農業区の段々畑とマチュピチュ山。

ダメだな、オレのスペックの悪いタブレット、、

でもオレにはわかる、ここコンドルの神殿。

自然の石、そう自然の石の形を大切にする文化。

これは何かを意味する、と思われた石はそのままにするか、

そこに何かを付け足すか、

それを聖なる岩ワカと言った。

スペックが悪く引きで撮れないのだけれど天空を舞う神

コンドルをワカにイメージし石を積んだ神殿。

インカ世界では肥沃な土地にヘビ、力と権力、地上と宇宙

の橋渡しにピューマ、神のお告げをもたらすコンドルの

3つが聖なる動物とされた。

おっと雨が降ってきた、

雨季なんだからしょうがない、

じっくりタップリ見て撮って(少ないか)歩いた午前中の

観光を終え、外でランチをしよう。