2月12日、午後デセプション島テレフォンベイ。
75万年前に出来た島は1万年前の大噴火によって
島の真ん中に直径15㌔もの穴を開けその深さは
地底を1500mも掘り込んだ。
巨大なクレーターの狭い隙間から海水が流れ込み
深く巨大なカルデラ湾が形成された。
下手な写真では良く解らないけど、船は狭い隙間を通り
馬蹄形の湾に入る。
350度円形に海を囲う島はデセプション島、
今も噴火を繰り返し最近では1967、69、70年と
噴火をした。
黒々とした火山灰の砂地に上陸、
島の陸地には複数の噴火口が口を開けている。
その淵を歩く様子に滑り落ちてしまわないか心配にも
なるが、その心配は自分に向けられているらしい。
直径は5㌔位あるだろうか、火山口。
この淵をさらに高台に登ると、
登ると、
いや自分の親ほどのお客さんの背中を頑張って追いかけると
噴火によって出来たいくつもの穴が開いているのが
よくわかる。
そして山を下る。
上から見れば350度を島が取り囲む馬蹄形のカルデラ湾で
あることが何とかわかる。
我々の帰りを待つルボレアル号。
海岸線に再び戻ると1頭のウェッデルアザラシがいた。
白い毛並みはとても珍しくエクスペディションの人も
興奮していた。
さあ僕らはここを離れてもう戻ることは
ないかもしれない遠くへ帰るよ。
5日間に渡って過ごした南極ともこれでお別れ、
湾を出て南シェトランド諸島を北へ抜け、明朝には再び
ドレーク海峡かな。南極の上陸に置ける仕事は一段落、
今日はシアターでお客様に混じって映画を見ようか。