アルハンブラの余韻。 | 添乗員 森田 世界の旅

添乗員 森田 世界の旅

放浪癖 バックパッカー 酔っ払い まじめな添乗員 恐妻 かわいい子供
ハネムーン

 
10世紀のコルドバは西側イスラム諸国の都として
世界最高水準のコスモポリタンを形成する。

1212年コルドバの北側にそびえるシエラモレナ山脈の
戦いに敗れキリストの軍勢がアンダルシアに入ってくると
優秀な人材はコルドバを出て新たな都探しへ向かう。
1236年コルドバは戦わずしてキリスト教軍に都を明渡すが、
その頃すでにグラナダのシエラネバダ山脈の麓に
アルハンブラ宮殿を築いていた。
 
 
 標高800mの山の中腹を流れ出る湧水。水路を
作り城内に引き巡らす技術は砂漠のオアシスで
みられる技術だが、ここでは石を使って
 
谷があればローマよろしく
 
橋桁を組み、
 
その水は14000㎡の敷地をくまなく巡る。
 
その水は、
 
宮殿内部の庭にも室内にも引かれ装飾の一部にも
水の流れるせせらぎの音が精神を安定させ、
暑い夏に涼を与えていた。
 
水を取り入れた建築の最高傑作はここヘネラリーフェ
夏の離宮か。
 
それにしても水道水がおいしい。大都市マドリッドですら
おいしい水道水もここグラナダはピカイチだ。
よってアルハンブラ地ビールもおいしい。
 
コルドバのメスキータ同様この宮殿も1492年キリストの
軍勢が入城した際その建築と空間に魅せられた。
イザベラ女王から3代目のカルロス5世王は気に入って
敷地内に自分の住む宮殿まで作らせる(未完)。
 
イスラム建築は平面プランも立体でも左右対称が
基本。だが完璧な対称は神にしかできないので所々
右の扉のふちみたく
 
わざとカーブをつけていたりもする。
 

 
デザインもまた部分的にも全体を見ても左右対称。
床での生活のため湿度がこもる地面から頭ぐらいの
高さまでは細かなタイルをリズムよく並べ、
 
 
頭の上の壁には漆喰に幾何学や唐草模様のデザインを。
偶像崇拝禁止の宗教において職人は模様以外
アラビア語もデザインに加えている。

天井は様々な木を用いた寄木で構成される。
 
 満天の星空。
 
 球体の天井に完璧なシンメトリー。
ここでは木だけでなく、
 
 漆喰の鍾乳洞を思わす天井に、
 
 ステンドグラスまで、イスラム建築のオールスターだ。
 
 ライオンがいてもよいのだろうか?、という疑問も
イスラム建築の内部の秘密。
外壁は土塀に近いが、すべては内側に。

現在のイスラム教の国でもモスクやまして宮殿の内側など
決して覗けるものではないが、この国では過去の産物で
あるがために見ることのできる世界。
いつ見ても感動させられる。
 
 グラナダでやるべき2つの事。

アルハンブラ宮殿をみて
夜はジプシーフラメンコを見る。
これでOK。 ではでは。