などとは思わなかった。しかしあのヒーローもどきが登場したせいで、闇雲な戦い方では多分勝てないことに気づいたのだ。
「・・やはりカイトは正解だったな・・・」ミカエルは言った
「・・・正解とは?・・・」とカブリエル。
「悪魔がつくる怪物に知性はないようだ。しかしカイトはそのままの知性と人格を残している。・・・」とミカエル。
「・・それはまだ分かりませんよ、今回は出撃しましたが、本気で拒否されたらどうするおつもりですか?・・・」ガブリエルは言った。
「・・・あ、そうだな・・その可能性もあるのか・・・やはり自由意思など持たせない方が良かったのか?・・・いや・・・しかし・・」ミカエルは拒否されるという可能性に気づいていなかった。
「・・・まあ、まだ答えは出せないでしょうね。どちらにも欠点がある。ただ衝動で動くか、人格を残すのか・・問題は、悪魔も同じように人格を残した怪物を、次は作るかもしれないということではないでしょうか?・・・」ガブリエルは言った。。
「・・人格を残すにはコツがいるのだ。・・・それにやつは気づくかな・・・」とミカエル。
「・・そうなんですか?コツって?・・・」ガブリエルは言った。
「・・それはお前にも言えない。人間で言うところの軍事機密というやつなのだ・・・」とミカエル。
「・・はあ・・・そうなんですか・・・」ガブリエルはこの人また変なことで悦に入っている、と思ったが敢えて言わなかった。
キャスリーンは光に包まれ爆発した。しかし貫通はしなかった。中心部分がえぐれるように破損したが、まだ生きていた。
そしてカイトの方へ触手から光線を発射した。カイトは、触手が彼の方を向いたのに気づき光線をかわし、また指さした。
触手の根っこに光線はあたり二本の触手が焼け落ちた。
「ぴぎゃああ!!」キャスリーンは痛いのか叫び声をあげた。そして残りの触手から一斉に光線を発射し、いくつかはカイトに命中した。
「ああっつ!」キャスリーンは動きが素早くなっていた。カイトの光線が外れがちだ。
・・・やべえ・・疲れてきたぞ・・
カイトの光線も弱くなっているようだ。