「説明が難しいな・・・感覚だろう?それは。」当たり前のことがどうやら天使には分からないらしい。

「・・・やはり失敗なのでは?ミカエル様・・・」様子を見ていたガブリエルが言う。

「・・・まだ判断を下すのは早い・・・見るがいい・・浮いている・・・」とミカエル。

「お、こんな感じか・・」カイトは徐々に浮いていた。まだゆらゆらしている。しかし速度を上げながら上空へ向かっていった。かなりの高さだ。下を見下ろすカイト。

・・落ちたりしねえよな・・思ったそばから突然落下した。

「おっ!やべえ」カイトはまた飛ぶ感覚を思い出した。するといきなり落下は止まった。

「こえー。何だよ・・・やべえ余計なこと考えないほうがいいな・・」とカイト。

「・・そうだ。余計なことを考えるな。お前は今飛べるのだから・・・」ミカエルは言った。

「でもさーどうやって戦ったらいい?俺、空手とかやってねえよ?」とカイト。

「・・・殴るなり蹴るなりすればいい・・」ミカエルは言った。

「それだけ?ほんとにそれだけ?」とカイト。

「・・・そうだ・あとはお前次第だ・・」ミカエルは言った。やる気が無いように聞こえる。

「ちょっと待てよ。無責任すぎるんじゃねえの?それ。それに死ぬかもしれないんだよね?怪物と戦ったら」そういうとカイトは空中に停止した。

「やばいんじゃないか?このままいくと・・」突然不安になるカイト。

「・・・我々も力を貸す・・・」ミカエルは言った。

「そういうの、あてにならないんだよなー。ドラマとかでもあるじゃん。人類のためとか言って頑張ってる奴を結果的には見捨てちゃうようなさ。いや、見捨ててはいなんだろうけど、間抜けなことして結果的に助けにならないとかさ」とカイトは言った。

「・・・我々は人間ではない。そんな間違いはおかさない。・・・」ミカエルが言った。

「ホントかね・・具体的にどんな助けをしてくれるわけ?」とカイト。

「・・・口の利き方に気をつけるのだな。我々は天使だ。お前たちが言うところの・・・」とミカエル。