「この船だけではありませんよ?それにこの船は、合衆国軍のどの戦艦より優れています。」ハッデンは言った。

 

その時アルテミスは副官に向かって言った「あら、あなたは、まんざらでもないのね」

「え?何が・・です?・・」彼女は戸惑った。ホントにアルテミスが言っている事が分からなかったから。

 

「私たちの仲間になってもいいって、あなた思ってる。」とアルテミス。

「え・・」と副官。彼らはアルテミスが心を読めるなんて思ってもいない。

「まさかあなた、心も読めるの?」副官は言った。

「少しだけならね。読めるわ。」とアルテミス。

「マジかよ。やべえ・・。」チョプラ艦長は言った。彼のやべえは、変な事を考えてるのも分かるのか!のやべえである。

 

しかしアルテミスは少し怪訝な顔をし始めた。

「チョプラ艦長・・あなた、さっきまでは変なことも考えていたのに、急に真面目な事ばかりになった・・随分器用なのね。」とアルテミス。

 

チョプラ艦長は、ごく稀にいる、表装意識をごまかせるタイプのようだ。

 

「まあ、厄介ね。チョプラ艦長、あなたは、さっきまで、ホントに合衆国を選ぶかを迷っていたわ。でも次の瞬間には合衆国を裏切ったって屁でもねえって。どっちが素のあなたなのかしら?少しふざけた性格みたいだけど、それはホントなのね。無理して演じてるわけじゃない。」アルテミスは言った。

 

「おい、勝手に頭を覗くのはやめろよ。」チョプラ艦長は本気で怒っているようだ。