(分かった。)そうハッデンが言ったとき、そこにオリオンが通信の中に現れた。
(テティスをあの戦艦に近づけるんですね、どの位の距離ですか?)とオリオン。
(そうね、100mくらいかしら)とアルテミス。
(了解しました。)オリオンはそう言うと急加速して、テティスを戦艦ウィンダミアに近づけた。
突然アルテミス達のホログラムが消え、応答がない。そして戦艦テティスは急に近づいてくる。
「なんだ?何をしている!」とチョプラ艦長。近づいてくるテティス。ぶつかるかと思われた時、100メートルを残して急停止した。
「おちょくってるのか!」とチョプラ艦長。その時、目の前の空間にアルテミスがゆっくりと現れた。
「こんにちは、チョプラ艦長。」とアルテミス。驚きでチョプラの目は見開かれている。
「何で?・・どうやって?・・・あなたは何なの?」副官は呟いた。
「見ての通り、私にはこういう力があるの。だから私に従ったほうが得策よ。」アルテミスは言った。
「そうですね。私に従うんじゃない。彼女に従うのですよ。」と通信再開したハッデンが言った。
しばらくの沈黙の後、チョプラ艦長は口を開いた。「いや・・しかし・・あんな船一隻で大したことは出来ないだろう・・合衆国軍に勝てるとは思えない・・」