「分かったかしら?もっと面白いことしてあげるわ。」アルテミスがそう言うと警報が、鳴り始めた。「融合炉温度上昇。危険です。温度上昇を止めてください。温度設定値に異常。適正値に戻してください。ペレットが過剰に投入されています。適正値に戻してください。」

 

コンピュータが設定の異常による警告を発し始めた。燃料が過剰に投入されているのだ。

「おい!どうなってる?止めろ。」チョプラ艦長が言った。警告のホログラムが、ハッデンの画像の横に少しカブリ気味で投影されている。コンソールも全く反応がない。

 

「大変な事になりかけているとお見受けするが・・大丈夫ですか?このままでは核爆発してしまいますよ?」白々しくハッデンは言った。

 

「これで分かってくれたかしら?私の言っていることが本当だって。止めてもいいわよ。もちろんこのまま爆発させても構わない。」とアルテミス。

「この距離じゃ・・お前達の船だってただじゃすまないぞ。」チョプラ艦長は一応凄んでみた。

 

「それなら大丈夫だ。我々の船には・・強力な盾があるから。」ハッデンが言った。

 

「炉心内温度さらに上昇中。排熱してください。ペレット投入設定を適正値にしてください。」乾いたコンピュータ音声が響く。

「分かった・・話し合おう。要求はなんだ?」とチョプラ艦長。要求は降伏すること、と言ってあるのだが・・こういう言い方は交渉のパターンなのだろうか?