「照射終了。第2弾照射しますか?」とオリオンは言った。「いや・・今はいいだろう。このままのコースを維持。様子を見よう。」とハッデンは言った。

 

「先行していた戦艦ウィンダミアが攻撃を受けた模様です。」ウィンダミアと合流する為に向かっていた艦隊司令官にも報告が入った。

 

先に仕掛けたのは合衆国軍戦艦であることが多少の問題になっていた。「何故、命令もないのにチョプラ艦長は攻撃したのか?」合衆国大統領は言った。大きな会議室。既に主要なメンバーは集まっている。

 

ホログラムには映し出されるチョプラ艦長。状況の説明をしている。急速に戦艦ウィンダミアへ向かってきたこと、その加速度は人間の乗っている船とは思えないことから完全自動化戦艦ではないか?との推測。

 

「そうか・・そんな加速度なら人間は載っていないだろう?。つまり人が乗っていないから安易に攻撃した、彼はそう言っているのかね?」合衆国大統領は言った。光速で5分以上かかる場所に彼らはいるのでリアルタイムの会話は無理なのだ。

「そのように思われます・・。」秘書官は言った。「将軍・・どう思うかね?この攻撃は正しかったと言えるかね?」と大統領。

 

しかしこの男、火星を、ほぼ全滅に追い込んだのに、正しかったも何もないだろう。将軍はそう思った。「やはり攻撃は早まったと思います。まだ敵か味方かも分からなかったのでは?」将軍は言った。「しかし・・呼びかけても応答はなかったんだろう?」と大統領。

「そうです。呼びかけには答えがありませんでした。」と秘書官は言った。