「了解しました。レーザー発射します。」オペレーターは言った。既に照準を合わせてある標的に向かってレーザーは発射された。

 

テティスの側面を高出力レーザーが通り過ぎた。

「レーザーによる攻撃です。発信源は先程から補足している敵と思われる戦艦です。」

ホログラムにテティスと合衆国戦艦が示された。

「いかがいたしますか?反撃しますか?」とオリオン。

「そうだな・・こちらもレーザーで反撃しよう。」ハッデンは言った。

 

 


丸い笑

 

 

 

「レーザー命中せず。」と戦艦ウィンダミアのオペレーター。「何やっているんだ!」チョプラ艦長は理不尽にイラついた。「だってあんな距離で・・だからまだ早いって・・」とオペレータ。と、その時、ウィンダミア艦首が強烈な光を発した。レーザーが照射されている部分は溶け始めてゆく。「何だ?敵の攻撃か?」と艦長。

 

「艦首に損傷。温度2000度以上に達している模様。さらに上昇中。回避行動をとりますか?」とコンピュータが言った。「回避行動を取れ、今すぐだ。」と艦長。

 

「ちょっと待って下さい!照射が続いている!」ホログラムには焼かれている船首の方向を写した画像があるが、そこは強い光を発していた。

 

今動いても、テティスのレーザー射線が終わるまで新しい傷口を広げてしまう。しかしチョプラ艦長の命令を受けたコンピュータは、船を射線から移動させた。新たに焼かれてゆく戦艦表面。「長い・・こんな高出力をこんな長く?融合炉をいくつ持ってるんだ、あの船は!」艦長は言った。