艶美の出会いの場は大概、職場か飲み屋である。⁡




独身時代、艶美はよく一人で飲みに行っていた。⁡

(友達がいないから。という説もあり)⁡





一人で飲みに行って、そこの常連さんと仲良くなる。⁡
というお決まりのパターンがあった。⁡




女の一人は声をかけやすい。⁡






そんな中でなんとなく好意を寄せてくれているのを感じる人がいた。⁡


なんとなく彼は変わっていて、話をしていて楽しかった。⁡



艶美もやぶさかではなかった。⁡






しかし、ある日閉店してから男三人と私一人で話をしていると、⁡


その彼が言った。⁡





「女の人は待つしか出来ないから。」⁡

と。⁡




「男は女にいけるけど、女の人はいけないから。」⁡


「女の人は綺麗にして待ってるとかそういう工夫は出来るけど。」⁡


「男の人は色んな女の人へいって選べるけど、女の人は選ばれるのを待つしかない」⁡


とそのようなことを申しておった。⁡

(女の人もぐいぐいいく人いるけどな?)⁡



艶美は思った。⁡







しかし、彼の中では女は待ち、男が告白。という図式らしい。⁡

(ちなみに艶美は自分から告白しないタイプ)⁡






艶美はなんかムカついてきた。⁡





あなた、私のこと狙ってますよね?⁡


お前は俺が言うまで待つしか出来ないって?⁡


俺は色々な女の中から選んでるところだ?⁡


だからおとなしくしとけって?⁡


(注:誰も言ってない)⁡






暗に私に伝えてきてるような気がした。⁡

(艶美は妄想族。そして艶美は負けず嫌いであった。今もその名残あり)⁡







一矢報いたい気持ちがむくむくと⁡







「でも何人か来た男の人の中から選べばいいよね(にっこり)」⁡


と言ってやった。⁡





男の人は黙った。⁡





勝った。⁡

(注:勝ったからといって良いことは何もない)⁡






しかし、女にも選ぶ権利はあるのだ。⁡






帰り道、彼は告白してきたが、付き合いには至らなかった。⁡







#艶美の言いたいだけ⁡
#艶美語録:女の一人は声をかけやすい⁡
#艶美は友達がいない方が男の人と楽しく話せる⁡