Front Runner② 改訂版 Lesson 15
Lesson 15解答Q1 監視[防犯]カメラの映像が活発に[頻繁に]監視されているかどうかは,(監視される側の人々には)わからないということQ2 d)Q3 keeping order through the threat of constant surveillanceQ4 c)Q5 schools,hospitals,factoriesQ6 ① 監視ツールを使う ② (私たちの)安全(性)と治安は高まる ③ プライバシーQ7 b),d)設問解説Q1「1)this uncertaintyは何をさすか。日本語で答えなさい。」(➡1)下線部1)「この不確かさ〔→このようにはっきりしないこと〕」がさすものは,文の前半のThere is ... actively monitoredを参照して,日本語にまとめればよい。なお,l.7のthe video「その映像」はl.3のsurveillance camerasやl.4のsecurity camerasの映像のことなので,具体的に書くこと。語句〈there is no way to do〉「~する方法はない,~しようがない」Q2「2)Panopticonにあてはまるのは,次のうちどれか。」(➡2)×a)「パノプティコンは,19世紀にイギリスで建設されたある刑務所である。」➡l.17のit was never built「一度も建設されなかった」より,誤り。×b)「パノプティコンは,ほんの数人の看守がビデオカメラを使って,多くの囚人を監視することを可能にした〔→パノプティコンのおかげで,ほんの数人の看守は~できた〕。」➡「ビデオカメラを使って監視する」というのは現代の話で,19世紀に看守が使用していた,という記述は本文になし。×c)「パノプティコンは,看守が囚人から見られることを可能にした。」➡ll.13~15のA small ... the guards. より,「看守は囚人を監視できる」が,「囚人は看守を見ることができない」とわかるので,誤り。注〈make it possible for A to do〉「Aが~することを可能にする」このitは形式目的語。真の目的語はto doで,to doの意味上の主語はAである。〇d)「パノプティコンは,囚人が監視されているかどうかまったく確信がもてないように設計されていた。」➡ll.12~16のThe Panopticon ... being observedの内容と一致する。Q3「3)the conceptは何をさすか。この段落から,英語8語で答えなさい。」(➡2)「現代社会の秩序を維持する方法に影響を与えている概念」とは何かを答える設問。下線部3)は,前文中のベンサムの考えである,they would ... being watchedをさしている。これと同じ内容を英語8語で表すものを第2段落から探すと,l.9のThe idea ofのあとに続くkeeping order through the threat of constant surveillanceが見つかる。なお,the conceptはthe ideaを言い換えたもので,the idea of ~で「~という考え」の意味を表していることにも注意。注 l.18のthe wayは,関係副詞howの働きをしている。Q4「第3段落にあてはまるのは,次のうちどれか。」(➡3)×a)「ミシェル・フーコーは,現代の刑務所制度を改善するためにパノプティコンの概念を使うべきだと主張している。」➡ll.19~21のIn his ... of individuals. を参照。フーコーがパノプティコンの概念を使ったのは「現代社会が個人をより巧妙に管理することで,秩序と規律を維持しようとしていることを示す」ためである。×b)「現代社会は非常に複雑なので,パノプティコン的な施設によって全員の行動を監視することは非常に困難である。」➡本文に記述なし。第3段落の最終文の「現代社会のパノプティコン的な仕組みのおかげで,権力者は絶えず監視し調査することによって,個人を効率的に管理することができる」という内容と逆である。語句 l.27〈those in power〉「権力者〔→権力のある人々〕」those who ~で「~する人々」の意味。このthose in powerは,those (who are) in powerのwho areが省略された形。〇c)「ミシェル・フーコーによると,パノプティコンの概念は,人々を効率的に規則に従わせるために使うことができる。」➡ll.24~26のThrough these ... accepted rules. より,これが正解。Q5「刑務所のほかに,4)panoptic institutionsの例を3つ英語で挙げなさい。」(➡3 4)下線部4)は,l.24のthese panoptic institutions「これらのパノプティコン的な施設」と同じ内容を表している。these panoptic institutionsの具体例は,ll.22~23のthe panoptic model ... and factories中のnot just modern prisons, but also schools, hospitals, and factoriesの箇所で挙げられている。Q6「5)it does so at the expense of our privacyは何を意味するか。下の答えを日本語で完成させなさい。」(➡4)まず,下線部5)の後半の〈at the expense of ~〉は「~を犠牲にして」の意味なので,空所③には「プライバシー」が入る。次に,itがさすものはl.33のitと同じで,前文中のthe use of monitoring toolsをさすので,空所①には「監視ツールを使う」が入る。does so「そうする」がさすものは,although-節中のincrease our safety and securityなので,空所②には「安全(性)と治安は高まる」が入るとわかる。Q7「この文章にあてはまるのは,次のうちどの2つか。」(➡全体)×a)「ほとんどの店は,人から見えないところに防犯カメラを設置している。」➡ll.5~6のMounted in ... every move. を参照。防犯カメラは「よく目につくところに設置されている」とあるので,誤り。〇b)「人は監視されているように感じるので,店から盗まない〔→万引きをしない〕と考えられている。」➡ll.4~8のLarge department stores, ... behaving badly. より,これが1つめの正解。×c)「ベンサムの刑務所に関する提案は,19世紀に多くの国で採用された。」➡本文に記述なし。〇d)「監視カメラを使って公共の場所を監視するという考え方は,ベンサムの刑務所の案と関係がある。」➡ll.17~18のthe concept ... our societyに「ベンサムの提案したパノプティコンの概念は,現代社会の秩序を維持する方法に影響を与えている」とあり,第3, 4段落より「その概念は,監視カメラで人を監視する考え方につながっている」ことがわかるので,これが2つめの正解。×e)「フーコーは,監視ツールを使うことは市民を管理するよい方法だと考えていた。」➡ll.26~28のFoucault calls ... and examination. に「この仕組みのおかげで,権力者は個人を効率的に管理できる」とあるが,それが市民を管理するよい方法だとフーコーが考えていたかどうかは,本文に記述なし。×f)「監視カメラで撮られた映像のほとんどは,記録されチェックされている。」➡ll.31~32のEven at ... about it. より,監視カメラの映像が記録されている可能性はあるが,その映像がチェックされているかどうかは,本文に記述なし。全訳 1⃣ ➊だれもいない通りを歩いていて,突然だれかがあなたをじっと見ている〔→だれかにじっと見られている〕ように感じたことがあるだろうか。➋あなたは正しかった〔→気のせいではなかった〕かもしれない。➌世界中の都市や町では,公共の場所を監視するために監視カメラを使うことは,普通に行われる行為〔→ごく当たり前のこと〕になっている。➍たとえば大きなデパートは,万引き犯が商品を盗むのを防ぐために,防犯カメラを利用している。➎これらのカメラは壁や天井のはっきり見える[よく目につく]ところに設置されていて,一見,私たちのあらゆる動きを監視しているように見える。➏この映像が頻繁に監視されているかどうかを知る方法はないが,この不確かさ(=監視カメラの映像が頻繁に監視されているかもしれないということ)は人が悪い行為をする気持ちをそぐのに,たいていは十分だ。 2⃣ ➊絶えず監視されているという脅威を与えることで,秩序を維持するという考え方は,19世紀初頭にさかのぼることができる。➋イギリスの哲学者ジェレミー・ベンサムは,彼が「パノプティコン」と呼ぶものを考案した。これ(=パノプティコン)は,大人数の囚人を効率的に管理しやすくすることを意図した構造物だ。➌パノプティコンは,中央に塔がある環状の建物だった。➍塔(の中)にいる少数の看守は独房にいる多数の囚人を監視することができるだろうが,囚人は看守を見ることができないだろう。➎囚人は監視されているかどうかまったく確信がもてないので,まるで常に監視されているかのように〔→監視されている場合と同じように〕振る舞うだろう,とベンサムは考えた。➏それ(=パノプティコン)は(実際には)一度も建設されなかったが,その概念は私たちの〔→現代〕社会の秩序を維持する方法に影響を与えている。 3⃣ ➊フランスの哲学者ミシェル・フーコーは,著書『監視と処罰(監獄の誕生)』の中で,現代社会が個人をより巧妙に管理することで,秩序と規律を維持しようとしていることを示すために,ベンサムのパノプティコンの[という]概念を使用した。➋パノプティコン的な(監視の)モデルは現代の刑務所(の設計)だけでなく,学校,病院,工場の設計にも見られる,と彼(=フーコー)は指摘している。➌さらに,それ(=このモデル)は規律統制[しつけ]的な手段で,社会全体に効果的に浸透するのだ。➍これらのパノプティコン的な施設[機関]を通じて,社会に危険をもたらす可能性のあるどんな異常な行動も簡単に見つけることができ,個人が一般に受け入れられている規則に従うように促す〔→(そのことによって)個人が一般に受け入れられている規則に従うようになる〕。➎フーコーは,現代社会のこの規律統制的な仕組みを「パノプティシズム」と呼び,この(仕組みの)おかげで,権力者は絶えず監視し調査することによって,個人を効率的に管理することができる,と主張している。 4⃣ ➊現代の市民[国民]は,人生の多くをパノプティコン的な施設で過ごすだけでなく,日常生活を通して絶え間ない監視の〔→絶え間なく監視される〕可能性にさらされている。➋この瞬間でさえ,私たちの生活の多くの側面が,知らないうちに監視カメラによって記録され,保存されているかもしれないのだ。➌法と秩序を維持するために監視ツールを使うことは,依然として賛否両論のある行為だ。➍それで〔→監視ツールを使うことで〕身の安全(性)と治安が高まるかもしれないが,プライバシーを犠牲にしてそうしている(=安全と治安を高めている)と感じる人もいるのだ。 各段落の要約 段落 日本語要約 英語要約 1⃣ 公共の場所では,人々は常に防犯カメラに監視されているかもしれないし, そうではないかもしれない。しかしながら,これは人が悪い行為をするのを防ぐのに十分だ。 People may or may not always be being monitored by security cameras in public places. However, this is enough to prevent them from behaving badly. 2⃣ 19世紀のある哲学者は,多数の囚人を常時監視という脅威のもとに置くことによって,彼らを容易に管理する構造物を考案した。 A 19th-century philosopher designed a structure to easily control a large number of prisoners by keeping them under the threat of constant surveillance. 3⃣ 同様の試みは,現代の刑務所だけでなく学校,病院,工場にも見られ,このおかげで権力者が個人を効率的に管理できる。 Similar attempts can be found in schools, hospitals and factories as well as in modern prisons, enabling those in power to control individuals efficiently. 4⃣ 絶え間ない監視は,社会の治安を高めるかもしれないが,監視装置が私たちのプライバシーを侵害すると感じる人もいる。 Although constant surveillance may increase social security, some people feel monitoring devices invade our privacy. 100字要約監視の脅威による秩序維持の方法は,囚人の効率的管理のために19世紀に考案された。その手法は今も社会全般で使われている。監視による社会秩序の維持は治安を高めるが,プライバシーが犠牲になる可能性もある。 [98字]ワークブック(pp.58-61)解答Words & Phrases1) ふるまう,行動する 2) 秩序 3) 効率的に 4) ~を維持する,保つ5) 手段,方法 6) ~を見つける 7) 国民,市民,住民 8) ~を犠牲にしてWord Hunting1) empty 2) monitor 3) mount 4) constant5) facilitate 6) guard 7) observe 8) preserve9) capture 10) controversialParagraph Map1 Title : c / ➊ 公共の場(所) 2 Title : b / ➋ 看守,➌ 囚人3 Title : d / ➍ 権力者 4 Title : aSummary➊ monitor ➋ prevent ➌ discipline ➍ constantly➎ privacySummaryIn many places across the world, surveillance cameras are used to monitor public spaces. Often, seeing a security camera is enough to prevent bad behavior, such as shoplifting in department stores. This idea can be traced back to the early 19th century, when Jeremy Bentham designed what he called the Panopticon. This building contained a tower where guards could monitor prisoners in their cells. Later, French philosopher Michel Foucault saw the Panopticon as a symbol of how modern society maintains discipline. He noted that schools, hospitals and factories often had panoptic designs. As we feel those in power might be constantly observing us, we follow society’s rules. However, the use of surveillance cameras remains controversial in terms of protecting privacy.Summary訳世界中の多くの場所で,公共の場所を監視するために監視カメラが使われている。多くの場合,防犯カメラを見るだけで,デパートの万引きなどの悪い行為を防ぐのに十分だ〔→防げるものだ〕。この考え方は,19世紀初頭にジェレミー・べンサムがパノプティコンと呼ぶものを考案したときにさかのぼることができる。この建物には,看守が独房にいる囚人を監視することができる塔があった。その後,フランスの哲学者ミシェル・フーコーは,パノプティコンを現代社会が規律を維持するやり方の象徴であると考えた。学校,病院,工場は,しばしばパノプティコン的な設計になっている,と彼は指摘した。私たちは権力者が絶え間なく監視しているかもしれないと感じるので,社会の規則に従う。しかしながら,監視カメラの使用には,プライバシーを保護する観点から,依然として議論の余地がある。