9月5日 東京株式市場で日経平均は、前営業日比390円52銭安の3万6657円09銭と、3日続落して取引を終えた。写真は2020年10月、東京証券取引所で撮影(2024年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 4日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比1638円70銭安の3万7047円61銭と大幅に続落して取引を終えた。連休明けの米国市場で半導体関連株が軒並み大幅安となり主要3指数が急落したことを嫌気する売りが優勢だった。米景気懸念もくすぶって幅広く売られ、今年3番目の下落幅になった。歴代では5番目(訂正)。

日経平均は646円安で寄り付いた後も下げ幅を拡大し、後場には心理的節目3万7000円を下回り、一時1806円98銭安の3万6879円33銭に下落した。前場の戻りの鈍さを受けて、利益確定で追随する売りが後場にも出て下げ幅が拡大した。

前日の米市場で半導体大手エヌビディア(NVDA.O), opens new tab株が9%超下落し、フィラデルフィア半導体指数(SOX)が7%超の大幅安となったことや、時間外の米株先物が軟調に推移したことが、投資家心理の重しになった。東京エレクトロン(8035.T), opens new tab、アドバンテスト(6857.T), opens new tab、ソフトバンクグループ(9984.T), opens new tabといった半導体関連・ハイテク株は後場にかけても弱い値動きが続き、指数を押し下げた。

ドル/円が円高方向に振れたことも、輸出関連株を中心に逆風になった。日経平均は、8月上旬の急落から水準を戻してきた局面でもあり、米経済指標の弱い数字などをきっかけにした利益確定売りが出やすかった。目先の攻防ラインとされた25日移動平均線(3万7115円04銭=4日)は、終値で下回った。

週末に米雇用統計の発表があることへの警戒感もくすぶった。仮に悪い内容だった場合、「米連邦準備理事会(FRB)に対する催促のような売りが出るだろうが、8月の急落時に比べると9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)まで日程的に遠くない。利下げが見込まれる中、極端な売りにはならないのではないか」(東海東京インテリジェンス・ラボの鈴木誠一チーフエクイティマーケットアナリスト)との見方も聞かれた。


TOPIXは3.66%安の2633.49ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比3.66%安の1355.32ポイントだった。プライム市場の売買代金は5兆1062億0100万円だった。東証33業種は全てが値下がりし、値下がり率上位には鉱業や非鉄金属、証券などが並んだ。

レーザーテック(6920.T), opens new tabやTDK(6762.T), opens new tab、信越化学工業(4063.T), opens new tabが大幅安。ファーストリテイリング(9983.T), opens new tabは軟調だった。一方、バンダイナムコホールディングス(7832.T), opens new tab、ニトリホールディングス(9843.T), opens new tab、ZOZO(3092.T), opens new tabは堅調だった。新興株式市場は、東証グロース市場250指数が4.23%安の651.78ポイントと、反落した。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが97銘柄(5%)、値下がりは1528銘柄(92%)、変わらずは20銘柄(1%)だった。