こんにちは。今日のタイトルは「痛み」にしてみました。

 

私は6月で腰のヘルニアを発症して5カ月になります。

約半年の闘病を経て色々と分かった事があるので、書いていきます。

 

ヘルニアの真の辛さとは何か

 

約半年近いヘルニアとの闘病生活で分かった事、それは…

ヘルニアの真の辛さは「痛みそのものとは別のところにある」ってことです。

 

結論から言うと、ヘルニア発症すると、「思考」と「自由」を奪われます。

どういうことか、まずはヘルニアの説明からしていきます。

 

ヘルニアそのものは「背骨の骨と骨の間にある“椎間板”が飛び出すことによって周りの神経を圧迫し、さまざまな症状が現れる病気」のことを指します。

背骨は1本の棒が背中に入ってるわけでは無く、柔軟に色んな姿勢を取れるように骨のブロックが何十個もつながってできています。

 

骨と骨のブロックはそのままくっつけると動きが悪いので、ブロックとブロックの間にクッションが入っています。これが椎間板です。

この椎間板はクッションカバーの中にゼリーみたいなやつ(髄核)が入っている作りで、背骨や体への負担を和らげる役割を持っています。

 

ただ、重いものを持って腰に負担がかかる動きをしたり、ハードな運動をすると、このクッションが変形することがあります。

クッションが変形する・クッションが破けて中のゼリーが飛び出して背中を通る太い神経を圧迫すると、強い痛みとしびれを引き起こしますこれがヘルニアです。

 

人間の体はよくできていて、クッションが破けてゼリーが飛び出してくると、体内の白血球が飛び出たゼリーを処理しにやってきます。

大体3カ月ほどで白血球がゼリーを処理し終わり、徐々に痛みは和らいでいくというのが良い経過の場合。

 

悪いパターンだと、クッション・ゼリーがめちゃくちゃ神経を圧迫して耐えられないレベルの激痛・歩けないレベルのしびれを引き起こしたりします。

こうなると日常生活どころじゃないので、速やかにクッションごと取る手術の適応になったりします。

 

昔は手術がメジャーな治療法の1つだったようですが、今は保存療法と言って痛み止めの薬や注射で痛みを抑えつつ、白血球がゼリーを処理してくれるのを待とうね、という方針が主流です。

腰痛 徹底解説「椎間板ヘルニアの新常識」 - きょうの健康 - NHK

 

そんなわけで、私のヘルニアも約半年ほど保存療法のため薬の内服&注射をしながら騙しだましやってきました

痛すぎて手術した方がいいのでは?と考えたこともありましたが、手術するとクッションごと取っちゃうことになります。

 

また、手術しても痛みが残る方もいるので、限界まで保存療法試して、それでも無理なら手術するか!という方向で考える事にしました。

さて、ここから冒頭で話した「思考」「自由」を奪われる話をしていきます。

 

痛くて先の事を考えられない

 

周りに腰のヘルニアになった人が少ないこと・痛みや症状は個人差が大きいことから、自分のヘルニアの症状はどの程度ひどいのか、私には比較対象がいません。

しかし、身体的な大病をしたことがない私からすると、ヘルニアは命の危機がないにしても人生で1番しんどい病気です。

 

症状はシンプルにしびれ&痛みなんですが、しびれはともかく痛みがキツい。神経に直接ビリビリ来るので打撲や切り傷とはまた違ったタイプの苦痛なのです。

頭痛持ちの方は分かるかもしれませんが、ひどい頭痛がそのまま腰に移った、というのが一番近いかもしれない。

 

周りの人に「実は腰のヘルニアになって、辛い」と話すと、皆「痛そう」と言ってきます。それはそれで正解です。私も話の流れで痛みについて話して、次の話題に切り替えます。

でも、実際は人に話していない(というか話せない)部分があります。それが「痛すぎて思考が奪われる」ということ。

 

私のヘルニアの程度を説明すると、まず、椅子に長時間座れません。薬が効いていたら1-2時間。痛みがひどい時は10分も座れません

床にあぐらをかいて座るのも無理です。なので普段は立っているか、家では横になっています。

 

職場ではどうしても座って仕事をする場面があるので、痛み止めをガブ飲みして過ごします。

元気な時は仕事・家庭・お金・将来などを適宜考えながら過ごしていますが、ヘルニアになってからは1/3-1/5位しか考えられてないかな。

 

元々日記やブログを書く・Excelでタスク管理をするなど書いて記録することが多いんですが、座れないのでそれらもできなくなりました。

すると、痛みで思考すること・記録することができなくなるというわけで。実質ヘルニアに考えることを奪われたようなもんです。

 

割と負けず嫌いなので、ヘルニアと半年間戦う中で様々な対抗策を編み出して実行した結果、今は日記・ブログはなんとか書けております。

それでも、痛みが気になって長期間先のことは考えられていませんADHDもあるので元から先の見通しを立てるのが苦手なのもあいまってしんどいです。

 

ヘルニアになってことがない人向けに例を出すと、なんだろう…お金がなくて2日3日何も食べてなかったら、お腹が空いて食べ物のことしか考えられなくなりませんか?

丸1日水分を一滴も取らないと喉が渇いて仕方ないはずです。来週以降の予定とか、3年後の将来設計なんてできないと思います。そんな感じ。

 

先の事を考えられないので、やりたいこと・やらないといけないことの仕分け・進捗管理も進まなくなります。

プライベートで人と会う気も起きない(会っても痛くて楽しめない)・勉強や仕事も進まなくなります。そうなると、最悪の場合ヘルニアに人生そのものをぶっ壊されることになります。

 

身体的な自由を奪われる

 

ヘルニアのもう1つのキツイところは、「身体的な自由を奪われること」です。順番が前後しましたが、こっちが一般に想像されるヘルニアの弊害でしょうか。

一言で言うとシンプルに痛くて何もできないです。私の場合座れない・しゃがめない・走れない(早歩きもきつい)・重いもの持てない・長時間活動できないがメイン症状。

 

座れないので書類仕事は止まり、しゃがめないので家事はできず。走れないので通勤・買い物は時間がかかるし、重いもの持てないので大掃除・力仕事NG

今は通院治療も落ち着いてきたので前よりだいぶ動けますが、最初の2~3カ月は本当に何もできず。プライベートの予定も断りがちでした。

 

「俺、車いす生活になるんじゃないか」と本気で思ったレベルです。

「思考を奪われる」「身体的自由を奪われる」がダブルで襲ってくるのは本当にしんどかっ。いや今も治ってないのでしんどいんだけど。

 

そうそう、地味に効いてくるのが医療費です。今ヘルニアの治療だけで月2万近く飛んでいってます。背に腹は代えられないので払ってますが、健康なら本来1円も払う必要のないお金です。

健康は1番大事です。間違いない。このまま治療を続けたら月2万×12カ月で24万かぁ…相当豪遊できますね。かなしみ。

 

最後に:困った時は、すぐプロに頼もう

 

ここ半年のヘルニア騒動で学んだことはたくさんありますが、一番は「もっと早くプロに依頼するべきだった」ということ。

最初腰が痛いと感じ始めてから、私は1カ月ほど自己流でネットの記事を調べ、痛み止めを飲んだり湿布を貼って過ごしていました。

 

ですが、症状が良くなるどころか日に日に悪化して、ようやく整形外科を受診→MRI/CT撮ってヘルニアの診断が下りたのです。

これを1カ月早めてたらしんどい期間も短くて済んだし、適切な治療ができていたわけです。

 

月2万の治療費は安くはないですが、この苦痛が改善・消失するならコスパとしては全然いいと思ってます。診断が下りてるので3割負担だし。国民皆保険最強!

虫歯も痛くなってから行くより、おや?と思った時点で行っておけばC1(一番軽い虫歯。痛くなってから歯医者行くとほぼC2~以上に虫歯が進行してる)で済みます。

 

今回は医療ですが、そのほか困った時も、今後は自分で出来ないと思ったことはすぐプロに頼むことにしました。

お金はかかりますが、自分で1から調べて道具用意して未経験からやる手間を考えたら、安いもんでしょう。

 

医療に関しては、日本国民のみなさんは国民皆保険で医療費常時70%オフです。不必要な受診はNGですが、必要な時はすぐ受診しましょう。手遅れになる前に。

それでは。ここまで読んで下さりありがとうございました。