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ウランバートル市内の一般的なア パートの間取りは、リビング・ダイニングといった表現には当てはまらない独特の間取りである(大多数のアパートでいえることで新築の物件では異なる)。ま ず玄関から入ると廊下として5畳ほどの四角いスペースがある。ここには着込んだコートなどを掛けたり、脱ぎにくい長靴を椅子に腰を掛けてゆっくりできる大 事な空間である。そこから見えるのは各部屋のドアで台所や寝室へ直接アクセスできるようになっている事が多い。台所には流し台や先ほどの緊急時用ストーブ を設置されていてその他にダイニングテーブル、冷蔵庫なども置けるスペースがある、窓やドアも付いていて4.5畳程の独立した部屋である。
リビ ングとして考える6畳程の部屋には必ずと言って良いほどバルコニーが付いている。バルコニーは片持ちに張り出した、各住戸個別のもので幅1m程度ある。壁 式の建物が殆どなので、梁や柱の妨げも無く部屋の中はスッキリしている。天井はフラットで直接上の階の床が見えている状態だ。ボイドスラブと言う、幅 1m、20cmの厚みをもった中が空の長い板を並べて床(天井)を造るため、その目地部分も直接見える。壁には塗装を塗るか壁紙を貼って、良い雰囲気をだ している場合が多く、床にはビニールタイルを貼った上にカーペットを敷いて快適にしている。その他の部屋もドアを外してあったり、乾式壁を設置してあった りする位で先ほどのリビングと同じような仕上げで、いたってシンプルなものである。浴室は浴槽が必ず置いてあって、その脇には流し台(トイレも一緒にある 場合がある)があり、洗濯機や洗面台を置く場所は無い。湯船に浸かるよりシャワーを優先するモンゴル人にはどうしようも無い造りである。浴槽のそこが丸く て滑りやすいし、シャワーを浴びるスペースを確保するのは困難である。
1戸占有面積は部屋数によって異なるが、2部屋タイプで40~50㎡が多 く、1Rだと25~30㎡が殆どだ。壁の厚さが60cm以上ある一般的な建物では内法寸法で面積を測るのが一般的で壁心で表記している場合と随分違ってく るので要注意.