みなさん、こんにちは!インベストリンゴです!
こちらの✉️ニュースレターでは、🚀ローンチに先立ち、日々、当社米国株アナリスト、並びに、彼らの最新のコンテンツを紹介していきます。
本日のアナリストは、🇺🇸アメリカを拠点に活動しているローレンス・フラー氏です。
自己紹介
フラー氏は、Investlingoにて、米国マクロ経済・大型株に関する執筆を担当しています。
フラー氏は、1993年に、メリルリンチ証券でファイナンシャル・コンサルタントとしてキャリアをスタートしました。
その後、ファースト・ユニオン・ブローカレッジ、モルガン・スタンレー証券、INGグループで同職を務め、30年以上にわたり個人投資家顧客の投資ポートフォリオを管理しております。
2005年には、Fuller Asset Management LLCを設立。
更に、2013年より、米国金融ニュースサイト「Seeking Alpha」にて、米国投資家に対して、マクロ経済・投資リサーチの提供を開始し、現在では、14,000人以上のフォロワーがおります。
また、フラー氏は、ノースカロライナ大学チャペルヒル校を卒業し、政治学の学士号を取得しております。
【最新】米国株の今後の見通し / RSP / 強気:適度な量の悲観論者が強気相場の維持をサポートするだろう
Ticker: RSP / 2557文字 / 所要時間6分程度 / 強気
サマリー
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先週のインフレレポートは、米国のディスインフレ傾向の持続性に対する懸念を再燃させている。
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結果、今年の残りを通じて維持されるであろう強気市場に対する市場の悲観論を助長しているように見える。
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しかし、私は依然としてディスインフレ傾向は継続すると見ており、強気のスタンスを継続している。
S&P500指数は2週連続のマイナスを記録し、過去4ヶ月間の力強い上昇に一息ついたが、下げ幅は2%未満と比較的小さいというのも現状である。
とはいえ、この小休止は、投資家の心に疑念を抱かせるような不吉な見出しをソーシャル・メディアやマスメディアに掲載し続ける弱気派に、もっと大きな反落が来るかもしれないという希望を与えているように見える。
そして、今日、悲観論は、私が2年近く述べてきたような強気のシナリオよりもずっと人気があるように感じる。
そしてまた、この強気相場は、その始まり以来、最も批判され、疑問視されてきた強気相場のひとつでもある。
実際に、この強気相場を予想していた人はほとんどおらず、多くの人々は、インフレと債務が再び弱気市場と不況を招くという考えを好んで信じていた。
しかし、市場はすべての疑心暗鬼者が間違っていることを証明した。
そして、悲観論がいまだに絶えないという事実は、この強気相場がまだまだ続くことを物語っていると見ている。
先週、識者は1年半前に本格化したディスインフレの流れが終わりを告げようとしている理由を探るため、2月のインフレ報告書を読みあさった。
実際に、2月の消費者物価指数は0.4%上昇し、予想の0.3%を上回り、その結果、年率換算で3.1%から3.2%へと上昇した。
しかし、この上昇はガソリン価格と住宅費の上昇によるものである。
住宅費は、BEAの計算方法に基づいて非現実的に膨れ上がっている。
したがって、今回の上昇は、計算の遅れが現在の価格設定に追いつくにつれて修正されることが予想されるため、基本的にはノーイベント(重要なイベントではない)と見ている。
不安を煽る人々は、インフレ率がFRBの目標である2%を大きく上回って「停滞」しているため、中央銀行は金利を「もっと高く、そして、長く」維持せざるを得なくなり、今年後半には景気後退に陥るだろうと指摘する。
しかし、これは、誤った住宅価格計算を除けば、CPIが過去8ヶ月間FRBの目標である2%を下回っているという事実を無視している。
食料品とエネルギーを除いたコア・レートでも同じ現象が見られ、前年比上昇率は3年ぶりの低水準となる3.8%まで低下した。
しかし、この数字もまた、現在の価格から大幅に遅れて算出される住宅費によって膨れ上がっており、この数字は実際には2%により近いと見ている。
下のチャートは、舗装路がFRBのターゲットである、まるで滑走路に着陸する飛行機のように見える。
そして、着陸するにつれて、速度がどんどん減速していくのは自然なことであり、それは私たちが望むソフト・ランディングである。
私は投資家や専門家が金融政策に関して、なぜCPIにこれほど時間を費やすのか理解できない。
というのも、FRBがインフレの指標として推奨しているのは、個人消費支出(PCE)コア価格指数だからである。
2月の数字は今月末にならないとわからないが、1月の年率換算上昇率は2.8%に低下したため、この計算では目標に近づいていると言える。
この上昇率は12ヵ月連続で低下しているが、識者たちは毎月、この報告書の細部に至るまで小言を並べ立て、ディスインフレのトレンドが終わりを告げようとしている理由を説明しようとしている。
今月もそうだろう。
しかし、高頻度の経済データには、ディスインフレの継続以外を示唆するものが見当たらないというのが本音である。
生産者物価も同じことを物語っている。
2月の生産者物価指数は年率換算で1.6%上昇し、5ヵ月ぶりの高水準となっている。
しかし、私たちが見ているのは、FRBが目標とする2%を下回る月と下回らない月の間の正常な変動である。
生産者物価は過去4ヶ月で上昇した、と言ってドラマを作ることはできるだろうが、それはデータの解釈としてはあまり有益ではない。
2月のコア生産者物価指数は年率換算で2%上昇し、これはFRBの目標値および過去4ヵ月間のPPIとほぼ一致している。
生産者物価は消費者物価を先行し、生産者物価指数が4ヵ月前にFRBの目標値まで低下したことは、消費者物価がそれにそう遠くないことを示唆している。
私は壊れたレコードのように聞こえるかもしれないし、比較的単純なレコードのように聞こえるかもしれないが、過去1年半の間、このレコード(私に意見)は有益で正確なものであったと思う。
弱気筋は、株価が上昇を続けるべきでない理由を必死に探している。
彼らは、先週のインフレレポートはホットなものから悲惨なものまであり、FRBに利上げを長期化させ、今年後半の景気後退の可能性を高めるものだと主張している。
私には先週のインフレ報告で懸念すべきことは何もなかった。
実際、それは同じことの繰り返しであり、ディスインフレーションの流れは継続であるように見える。
ディスカウントのメカニズムとして、市場は常に将来を予測している。
市場が史上最高値まで回復した理由は、インフレ、経済、企業収益の面で好材料が続く可能性が高いからである。
とはいえ、時価総額上位の銘柄や人工知能ブームの恩恵を受ける銘柄のバリュエーションは、割高とまではいかなくとも、フェアバリューでは評価されているため、懸念がないわけではない。
ただし、私はそれらの銘柄に手を出さない。
その代わりに、私は、はるかに妥当な倍率で取引されている残りの銘柄に新たな投資を集中している。
その多くの銘柄は、市場の幅が改善(上昇する銘柄数が増加)し、ソフトランディグと同時に利下げサイクルが始まる中、強気市場に参加し始めたところである。
この悲観論が、6兆ドルのマネー・マーケット・ファンドとともに続くことを期待したい。
そして、これらのマネー・マーケット・ファンドの一部は、リスク・フリー・レートが低下し始めたときに、強気市場の次の上昇の燃料となるだろう。
免責事項:ローレンス・フラーは、アメリカ合衆国で登録された投資顧問会社、Fuller Asset Management(FAM)のマネージング・プリンシパルです。本情報は、幅広い読者を対象とした教育目的にのみ提供されることを意図しております。その為、本情報は、特定の証券、投資、または、投資戦略を勧誘するものではございません。更に、FAMは、税務、法律、会計に関するアドバイスを一切行っておりません。投資には常にリスクが伴い、リターン、あるいは、元本が保証されているものではない点にご留意ください。FAMは、公正でバランスの取れた方法で情報を提供しております。その為、FAMは、本レポート上の情報が、虚偽、または、重大な誤解を招く記述、または、事実の省略を含んでいないと合理的に認識しております。また、特定の投資助言による過去のパフォーマンスは、特定の状況や市場の出来事、投資の性質やタイミング、投資に関連する制約についての知識がない限り、依拠すべきではありません。FAMは、チャート、グラフ、計算式、推奨銘柄について、説明・提示をすることがありますが、それ自体が、どの証券を売買すべきか、あるいは、いつ売買すべきかを決定するために使用されることを意図したものではございません。このようなチャートやグラフは、限られた情報しか提供しないため、それだけで投資判断をすべきではありません。その為、実際に投資をされる際には、資格を有する金融の専門家にご相談されることを強くお勧めします。ここに記載された意見はあくまでも当社のものであり、予告なしに変更されることがあります。また、言及された意見は、発表日時点のものであり、市場や経済状況の変化により変更される可能性があり、更に、必ずしもその通りになるとは限らない点にもご留意ください。
アナリストによる開示: 私はRSPに関するロング・ポジションを現在保有しております。また、本記事は、私個人の見解に基づき、独自に執筆したものです。私は、インベストリンゴからの報酬を除き、この記事に対して、いかなる報酬も受け取っておりません。また、本文書で言及している企業とは、いかなる商業的関係も有しておりません。
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