真奈ちゃんの結婚が あと一週間ほどに

なった時 僕のほうから切り出しました

「もう電話をするのは今夜で終わりにしよう」
「ん・・・どうして」「準備も いろいろあるだろうし

やっぱり彼に わるいから」
「私はいいけど 井上くんが そう言うなら・・・」


黙った彼女に
思い切って 聞きました


「あの・・・ もし僕が今結婚して

ほしいてっ言ったらしてくれる」

すぐに 「出来ない それは・・・出来ない

「・・・私も考えたけど そのため人を傷つけて

自分がいい なんて それは出来ない」


「うん わかった・・・ありがとう」

僕は胸がいっぱいでした


「いままでありがとう 真奈ちゃんは優しいね

僕のわがままにずっと 付き合ってくれて」


「私も 色々悩んでたこと 聞いてくれたし

女には わからん事も 井上くんが

話してくれたし・・・それで ずいぶん楽になった」


「ありがとう そういってもらえると うれしいわ

ほんとは迷惑な とこもあったん やない」
「うん 最初は ちょっと でも 今はちがうよ」


僕は最後と思い告げました
「真奈ちゃんとの後も お見合いはしたけど

真奈ちゃんを忘れられる 人には逢えんかった

そぅゆーか・・・ ずっと好きやった」


「井上くんて ちょっと太ってるいるが(笑)

それで太ってる人は 優しいかな と思って

そぉゆぅ人 紹介してもらったけど

井上くんとは違っとったわ 」

「・・・もう 井上くんと 逢えないと思って

今の お見合いの話も 受けたんやわ」


聞いていた 僕はしだいに

涙があふれてきました。

声も涙声に変わっていきました
そして 電話の向こうの 真奈ちゃんも

同じように泣いているのが分かりました。


しばらく 二人、電話口で泣いた後

「ごめん 井上くん 私 一回涙 ふくわ」

「ん 僕も 鼻水が」「私も ちょっと 」

二人は笑いながら電話おいて

鼻水をかみ ました。


このままずっと 話していたかったけど

もう時間も おそくなり 電話を切る時がきました

「じゃあ 遅くなるから」「うん・・・」
「やっぱり だめなんやね」

しばらくの沈黙のあと


「・・・十年まって 井上くん 十年まって」