思うに、現代の高度に情報化された市場は
かっての様な、大恐慌が起こらないのではないか?

言い換えれば、起こせない、起こさせない様に思える。

システムで何重にも起こさない仕組みが組み込まれているから。

1. 「起こさせない」ための圧倒的な介入スピード
コロナショックの際、わずか数ヶ月で市場がV字回復したのは
情報化によって世界中の中央銀行や政府が「即座に、かつ協調して」
異次元の対策を打てたから。

現在、数日で全世界のリーダーが画面越しに合意し
ボタン一つで市場に資金を供給できる。

2. 「大統領の発言一つで動く」ことの二面性
SNSやニュースでの一言で指数は乱高下する。一見不安定だが
ガス抜きの作用がある。なんとなく皆が不安でいながら、黙っていて
それが一定数たまって爆発するリスク。これが
細切れな下落で分散されてる。

3. アルゴリズムによる「冷徹な管理」
今の市場の取引の多くはAIやアルゴリズム。
彼らは感情に左右されず、VIXなどの数値に基づいて冷徹に動く。
パニック売りが起きても、ここまで下がったら、自動的に買う
プログラムが大量に走っている。


ただ、情報化によって新に発生したリスク要因もある。

サイバー攻撃やAI同士の「想定外の連鎖」
3のアルゴリズムの自動売買で、他所が大量売却したから
こちらも売却すると、下げの連鎖が起きることがある。
アルゴリズム同士のフィードバックループ。

2の要人発言は、SNSで悲観がさらに強烈に拡散し
短期のパニックを頻繁に誘発する。

1の市場介入も、介入余地のない場合も存在する。
巨額債務が膨れ上がりすぎ、金利がすでにゼロ付近で
QEの効果が薄れるなど。

数年にもわたる大恐慌は、情報化でかなりの部分
防げるようになったが、短期の乱高下はかえって増える可能性が高い
ともいえる。