inutotaiwanのブログ

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04Oct
- 犬を海外に連れていきたい！何から始める？③直前のトラブル！
  台湾側の輸入同意書を合計3回出し直してもらったり、日本側の空港も成田➡羽田➡成田と変更したり、それなりに修正と変更を繰り返しながら、、、、出発日が迫った3日前！予想外の要求が、台湾側桃園空港検疫所から！今回はその点について書きますこれは、今後、韓国系のエアラインを利用してペットと海外旅行に行く方、とても大事なポイントです改めて言うと、アジア系のエアラインでペットを機内に乗せても台湾に行けるのは、調べた限り、ASIANA航空と大韓航空のみです台湾に限らず、韓国仁川経由を選択肢に入れれば、ペットを機内に乗せて一緒に旅することが可能なんです！私は羽田➡台湾松山の直行便ならば3.5時間ですむところ、仁川乗り換えで丸一日かけて台湾に渡りましたまだ台湾は気温が35度近くありますし、コロナの検疫などで、ペット引き取りに時間がかかると超小型犬（2.6kg）のうちのワンは、6,7時間近くケージに閉じ込められ飲まず食わすの状態になりますそれならば、ゆっくりと時間をかけて、一緒に韓国経由で以降と考えた次第ですちなみに、台湾のエアラインもいまだすべて貨物輸送、日本のJAL、ANAも機内はだめです（日本国内のスターフライヤー？がペットOKの座席があるそうですが、問い合わせたら犬用の席だけで7万くらいしました）というわけで、ASIANA航空で台湾に行くことになったわけですが。まず、ASIANA航空でペット同伴搭乗する際の手順です①成田➡仁川、仁川➡台湾桃園　のチケットを購入する②ASIANA航空のカスタマーサービスに電話をして、ペット同伴であることを伝える　ペット可能の座席は限られているので、必ず電話して搭乗可能か確認する必要があります③ASIANA航空から搭乗OKの連絡がきて、Eチケット発券　このEチケットのデータは、台湾側検疫事務所に提出する必要がありますちなみに、ASIANA航空で機内同伴可能なペットは、ケージ含め総重量7キロまでですケージのサイズは高さ２６ｃｍまでの指定がありますエコノミー席の座席の下に置いておく必要があるからです詳しくはこちらご参照ください　↓https://flyasiana.com/C/JP/JA/contents/traveling-with-petsこれで、基本旅の準備はOKと思って、検疫事務手続きに集中していたのですが、なんと出発三日前に台湾側から急遽連絡が…！！「あなたは東京から韓国を経由して台湾に来るが、韓国は狂犬病非清浄国なので、別途証明書類が必要です。　成田の検疫事務所で、犬のケージが輸送中完全に封印されていることを記入の上、シールを貼ってもらうか、　それがだめなら、航空会社の責任者にトランジット搭乗のみで韓国国内には入国しないことを　証明書に書いてもらってください」というものでしためちゃくちゃ焦りました台湾側からの要望によれば、優先される証明書は、成田検疫事務所による完全封印の記入および封印シールですが、これをされてしまうと、うちのワンは実質トランジット中丸一日、一切ケージから出ることも、食べることもできなくなってしまいます動物愛護的にもアウトではないかと思います成田検疫事務所とも電話で相談しましたが、担当官も、封印シールは一度はるとはがせないものだから、まずは航空会社に聞いたほうがよいとのアドバイスでした（正直、これはトランジット搭乗の場合どういうケースならば可能なのかいまだにわかりません…）そこで、ASIANA航空に電話で問い合わせをしたところ、そのような証明書類はいまだかつて聞いたことがないが、責任者と相談するとの返事その間、台湾桃園検疫事務所側から送られてきたフォーマット書式が中国語だったので、必死に日本語翻訳をし、併せてASIANA航空成田事務所にメールで送りました（DeepLありがとう）すると、しばらくしてアシアナ航空側から、「事情を鑑みて証明書にサインをします」とのお返事をいただけましたー！！これ、本当に、ASIANA航空の英断に感謝です！！ASIANA航空以外勝たん、って言いたいくらい。サインした書類を返信していただき、それを台湾桃園空港検疫事務所にあてて修正をして（この修正にもASIANA航空の事務所の方はつきあってくれました）最後、桃園空港検疫事務所のOKをもらうまで、生きた心地しませでしたそしてこの間も、この期に及んで！！また桃園空港検疫事務所のメールサーバーがダウンし、こちらのメールが何度も送信エラーになり、ヒヤヒヤしながら、出発1日前、無事「經疫區轉換工具證明書」が認められました原本は成田チェックインの時に空港で手渡しでいただきましたというわけで、韓国経由でペット同伴旅行の際の注意点は以下です・日本は狂犬病０国なので、相手の輸入国側は日本から直接来るものと思っているので　そもそも要求書類が少ない・しかし、途中に狂犬病発生国を挟む場合（それがトランジットのみでも）、事情は変わり　別途証明書が必要になる！！なぜこれが出発の直前になって発覚したかというと、、、①台湾側の検疫事務所のサイトがしょっちゅうサーバーダウンしたり、　システムエラーが頻発するため、直接メールでのやりとりを中心にしていた　同意書もサーバーからダウンロードではなく、個別にメール添付でもらっていた②サーバーが復活しシステムエラーが修正されて、改めてEチケットをアップロードした時（3日前ね）　桃園空港側検疫事務所が、韓国経由便であることに気づいた　※事前にEチケットはメール添付もしていたので、できればもっと早く指摘してほしかったですが　　これもまた、先述の通り、桃園空港検疫事務所はOK～OK～的なおおらかなところあるので…このあたりが問題の背景かと思いますASIANA航空成田事務所の方々、柔軟な対応ありがとうございました💗
03Oct
- 犬を海外に連れていきたい！何から始める？②
  前回は、日本側での準備でしたが、今回は輸入先（台湾）とのやりとり中心にメモします①台湾側の動物検疫所にHPを通じて輸入申請をします↓サイト（英語選択可能）輸入犬貓檢疫資訊網pet-epermit.baphiq.gov.twここで、必要な情報を記入していきます台湾で犬を飼う場所を記入する必要があります知り合いの方に住所を借りるなど、実在する住所を書く必要があります私の今回の経験では、検疫所からその場所に確認の連絡がいった形跡はありませんでした連絡先の電話番号も日本の携帯をそのまま書きました注意点としては、申請人の名前をパスポートの英文表記に合わせておくことです日本人の場合、思わず漢字で記入してしまうのですが、パスポートにはローマ字表記しかないため、英文の名前と、漢字表記の人物が同一である証明書類があとで別途必要になってしまいますですので、パスポートの表記にすべて統一し、獣医さんに出してもらう狂犬病予防接種ふくめ、名前を統一しておくことをおすすめしますこれ、案外大事です…日本人は漢字の名前とローマ字とを照らし合わせられますが、中国語の読み方だと全く違ってしまいます　例：山田花子　Yamada Hanako 　→中国語は　Shantian Huazi 全然違いますよね…？必要情報は主にこの2点です・パスポートのデータ・狂犬病の予防接種証明（英文）日本は狂犬病清浄国なので、求められる書類はそれほど多くないと思います②数日すると、台湾側検疫局から修正箇所の連絡がきますシステム上で適宜修正のやりとりをしていきます私の場合、上記の名前の表記を英文に直すことや、もしかしたら連れてくるのが私ではなく家族かもしれなかったので、家族のパスポート情報を追加したりしましたまた、飛行機の電子チケットも添付するよう指示がありました犬をどうしても機内で一緒に乗せたかったので、最後までJALか韓国系の航空会社か迷い、電子チケットも2回変更申請しましたそれに伴って、空港も羽田➡成田、台湾側も松山➡桃園と2回変更しました加えて、日本帰国の事前準備のために2回目の狂犬病ワクチン接種を追加したのでその書類も添付し、合わせて変更申請しましたシステム上に、全て申請時の「英文字2桁＋14桁」の申請番号に紐づいてやりとりが残されます※余談ですが、やり取りを通じて、松山空港の検疫所の方が、桃園よりも書類に厳正でした（笑）桃園のほうがどちらかというと大らかで、オッケーオッケーという雰囲気。しかし、初めて犬を連れていく立場からすると、実は書類に厳正な方が、むしろ要求にしっかりこちらが答えていれば大丈夫なんだという安心にもつながるため、松山の方が安心だったかもしれません。ただ桃園空港の検疫所は、本当に親切でした💛③「輸入同意書」（輸入同意函）が発行される！修正をクリアすると、輸入同意書がPDFデータで送られてきますこれ大事です。日本側出発の時に、これを印刷して提出する必要があります※以前参考にさせていただいたブログには、紙版の輸入同意書が申請時に記入した住所に送られたとありましたが、私の場合はそれはありませんでしたコロナをへて、全てオンライン化したからかもしれませんですので、原本は一度も手にすることはありませんでした　台湾側とのやりとりは基本は上記の通りなのですが、私の場合はこの間、アメリカのペロシ議員が台湾を訪問した時期と重なり、台湾の公的機関のHPがサイバー攻撃を受けたこともあって、台湾の検疫所のシステムが２週間ほどダウンしていた時期がありました正直焦りましたが、ただこの間も、直接メールアドレスに問い合わせすると松山空港検疫所も、桃園空港検疫所も、メールで返事をくれましたただ、松山側からは、「個別のメールは必要ありません、システムでやりとりすれば記録も残ります」と言われましたが…ちなみに、私は空港を2回変更したため、同意書も、1通目桃園空港検疫所のもの、2通目松山空港検疫所、3通目桃園空港から再発行、と3回出し直してもらいました何回も変更したら混乱して、なにかミスが出てくるのではないかと心配しましたが上記の通り、変更は全て一番最初の申請番号に紐づいているので混乱はありませんでしたここまで、出発の1か月くらい前までに準備を終えておきます
02Oct
- 犬を海外に連れていきたい！何から始める？
  愛犬と海外に一緒に行きたい、けれど何から始めればいいの？正直、わからないことだらけだと思いますあくまで私個人の経験から、手順をざっと以下に書きます私のケースがお役に立つのは、以下のパターンの方です。①連れて行くワンは2年以内に日本に帰国予定で、渡航先は狂犬病非清浄国（2年以上海外滞在の場合、狂犬病０の国への渡航の場合は　参考にならないかと思います）　　　　↓②出発日より少なくとも４か月くらい前までに一回目の狂犬病注射を打つ　打つタイミングが大事です、この後2回目の狂犬病注射を打つ必要があるからです　出発日から2年以内に日本に帰国する場合、　帰国の際の検疫プロセスを簡略化するために、　日本出国前に、帰国時必要な審査を済ませておくとよいと、　成田の検疫事務所からアドバイスをもらって知りました　日本は狂犬病０の国なので、非洗浄国から日本に帰国の際、　とてもハードルが高くなります　　出発前までに2回狂犬病予防接種をした上で、狂犬病抗体価の証明を認定機関で　出してもらい、出国時に合わせて提出することで、　帰国の手続がスムーズになります！！（あとで説明します）　一回目の予防接種の証明書を、獣医さんに英文で出してもらいましょう　私のところは5000円くらいでした　Formatがわからないという獣医さんがいたら、　ネットにいろいろな方の画像例があります　　・犬の種類、名前、生年月日、　　　マイクロチップ番号（接種前に絶対装着必要です！）　　・ワクチン（非活性）の種類、メーカー名　　・獣医師の名前、病院の公印　こういった情報が入っていることが必要です　特に、ワクチンの種類、メーカー名、マイクロチップ番号を　忘れずに記載してもらってください③一回目から少し間をおいて2回目の狂犬病予防接種をする　私は成田検疫からアドバイスもらい始めて、帰国時の準備が大事と知ったので　二回目は慌ててすることになりました　それでも5月末の一回目からギリギリ2か月半、間をとって8月頭に　ただ二回目が早すぎると、狂犬病の有効期間は1年なので、私の場合一年弱で　帰国予定のため、なるべく現地で再度狂犬病予防接種をしなくてすむ　最大の幅を考えて日にちを選択。　例：2022年8月２０日に二回目を接種すると　　　2023年8月19日までに日本に帰国すればよい　二回目の接種証明書（英文）も忘れずに！④2回目狂犬病予防接種から2週間後に、狂犬病抗体価検査の申請をする　RIAS（ライアスと獣医さんたちは読んでいます）という　行政認定の検査機関が相模原あたりにあり、　そこに、ワンの血を送り抗体価を証明してもらいます　まず、RIASのHPから、検査申請の申し込み及び検査費用の振込を行い、　その振込証明書をもって、最寄りの獣医さんにいき採血してもらうと、　あとは獣医さんがRIASに送ってくれます。　そこから2週間程度で、結果がきます。　この結果、つまり抗体価証明書の原本は、とても大事なのでなくさないで下さい！　かなり長くなりそうなので、今夜ここで。　現在日本側の手続を中心にメモしていますが、　輸入国（私の場合は台湾）の検疫事務所とのやりとりも　同時並行で進める必要があります。　台湾の動物検疫局には、一か月前には申請をしておく必要があります。　
- 日本から台湾に、愛犬同伴完了！！
  　本日、無事うちのワンを台湾に上陸させることに成功！！　思い返せば、一回目の狂犬病予防接種が5月だったから、足掛け半年間、犬の検疫のための手続きに時間がかかったことになる。　これまで多くの愛犬家が、海外にペットを連れていく（連れて帰る）ことがどれほど大変か、ブログや、身近な経験者からも聞いていたが、まさしくその通り。　成田空港での検疫の瞬間や、台北桃園空港での入管検疫の時間は、もう心臓がドキドキ。なにか足りない書類があったら、うちのワンは貨物で返送されるか殺処分になってしまう。相手の質問や記載にミスがないか、汗だくになりながら確認して晴れて桃園空港を出た時は、半ば放心状態だった。　　いくつか、やってみないとわからないことや、私のように、どうしても日本から貨物ではなく機内で一緒に旅したい人はどんな問題があるのか、メモしておこうと思います。　日本の航空会社は（ANAもJAL）もいまだ貨物でしか載せてくれないが、今回ASIANA航空を選んで丸一日以上かけて、東京成田→韓国仁川→台湾桃園を飛びました。ASIANA航空には直前で急遽、証明書を書いてもらったり、また仁川空港はペットフレンドリーで、マナーパッドをしていれば空港内を歩かせてもOKだったり、所要時間は8倍かかったけど（普通は直行便3.5時間フライトのところ、乗り換え18時間待ち）、仁川経由にして本当によかった。ASIANA航空ありがとう！
09Sep
- 40代での留学　わかり合えない人は絶対にわかり合えない
  海外にきて現地の人とコミュニケーションする時、もどかしさや、通じた時の快感が人を成長させる。30代に一回目の留学を経験したとき、地元の人に冷たくあしらわれたり、負けん気だして喧嘩してみたりしたことが高速で語彙を豊かにし、なおさら向上心に火をつけた。そんな時もあった。さて、今回40代に入って、再度留学してみると些細な失敗に対する自分の反応にずいぶん差があることに驚く。語学力の圧倒的な低下が前提としても、地元の食堂のおばちゃんに、ずいぶんと失礼な態度で「え？何言ってるかわかりませ～ん。　うちはそうゆうサービスしてないから、他あたってくださ～い。　はい、すいませんね～っ！」なんてあしらわれ、憮然とした思いで夜の町を歩き続けた。空腹もあるし、語学力の乏しさに自分を責めながらも、もう一回言い直してチャレンジしよう、と踵を返した。ところが、ふといや、世の中には絶対に分かり合えないこともあると考えなおした。夕食のかき入れ時に、ふらっと外国人女性1人がやってきて、頼み方がわからないと言われたら、老舗の地元食堂の看板おばちゃんは、つきあってる暇はないと思うだろう。不好意思，謝謝～　を慇懃な態度で何度も繰り返したが、形だけでも丁寧ならまだましともいえる。もし自分が20代だったら？とふと考えた。ここでもう一回再チャレンジして、おばちゃんに真の意図を伝えたらお互いわかりあええて、自分も成長するだろうかと。そうかもしれない。それには、傷だらけになっても回復する力、この経験が未来へ生きることへの漠然とした期待、まるでおろしたてのゴムボールのような弾力性が必要だと思う。では、私は成長を諦めているのか？いや、そんなことはない。もういま、私はすでに日本を離れて生活を始めているのだから。これからの毎秒毎秒、逡巡して、考えて、なんとか一歩でも成長させようとあがく姿を、自分の備忘録としてここに書き留めたい。
- 40代での留学は単なる身勝手？無責任？
  社会人留学といっても、やはり相場は30代。40代ともなると、多くは子育てに忙殺され、自分のことよりも子どもの成長に全身全霊を注ぐ時期だろう。うちは子どもはいない。子どもをもつ選択をしなかった。若いころから、周囲の同世代の女性が「結婚しなくても子どもだけは絶対欲しい！」と話すのをみては、なぜ私にその気持ちがわいてこないのだろうか。いつか私も子どもが欲しいと思うようになるのだろうか、とぼんやり考えていた。気付いたら40も真ん中に差し掛かろうとしている。しかし、私たち夫婦は（いや私は）、ここで夫婦そろって、日本での生活拠点を捨て海外に行くことを決めた。決めてからも、フラッシュバックのように40代にもなって自分のための留学なんて、なんて身勝手なんだろう、所詮、責任感ない人間だな、なんて声が頭を巡った。その思いに蓋をするのは、決まってこれをやらなければ、私自身が死んでしまう、だった。配偶者よ、「Iと一緒になったことは、最大の幸福であり最大の不幸だ」と、いつか言っていたね。この先何が起きるかわからない、不安定で危険な道を、どうか一緒に歩いてください。
- 40代での再留学、挑戦か逃避かのはざまで
  ようやく独房の囚人のような隔離期間が終わり、ホテルを出てみると、台北の夏のピークは台風とともに去ったようだった。快晴の中、新たなホテルに移動。ここからは時間との勝負、はやく賃貸の部屋を見つけなければそれだけホテルの滞在費がかさむ。すでに不動産屋と10件近く物件を見学したが、なかなか意中のものが見つからない。おのれの想定の甘さ、いやそれ以上に、瀑布のように急降下する日本円を前に、弱気を悟られまいと不動産屋の前では、「いやあ、この時期の海外留学なんて最悪のタイミングですよ」と軽口たたきながら、膝は震えている。それでも、急な海外留学、さらに働かず大学院に行くことをOKした家族（配偶者）には、感謝の言葉もない、というか、この配偶者にして私ありの関係だから、当然一緒にくるよね、という形でなだれ込んだ留学だ。配偶者との関係はいずれ書くとして。表題の通りの命題、挑戦か、逃避かである。答えは逃避だ。でも、あのまま日本で何もせずに静かに中年期を過ごし、犬と穏やかな暮らしをする自分が想像できなかった。もう死にそうなほど窒息していた。コロナ禍、多くの人が職を失い、命を絶つ人までいた。私は静かに、息を殺して、死んだように生きながらえていた。そして気づいたら、半分死んでしまっていた。思考力、向上心、世の中への関心、人への思いやり…全てが、抜け殻のような空っぽの肉体を通り抜けていった。生きる意味がわからない、と何度も配偶者を問い詰め、家の角を何時間も見つめ、いつがその時なのか、考え続けていた。環境を破壊してみるしかないかもしれない。朽ち果てるとしても、やり残したことがないようやってみるしかない。これまでもずっと「破壊屋」だったのかもしれない。でも、生きている実感を得るために、最後の挑戦。唯一の私の宝物「配偶者」と「犬」を連れて。40代での再留学、挑戦か逃避かのはざまで