「サヨナラ」ダケガ人生ダ | 犬助のブログ

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ワタクシの主治医はお隣のS医院。
じつは今朝そこの奥様が亡くなった。
もちろん、私が生まれたときから知っている方だ。
この半年で私は多くの知り合いを亡くしている。
そうゆう年令なのかなぁ?
ふくよかで上品で美しい女性だった。

ママは歳も近いし私よりずっと思い入れがあるから
深い悲しみにつつまれていた。
「なんか ちからが入らないわぁ」というので
今日予定していたお花見も中止しようか?と話し合っていたけど
沈んでいても亡くなった人が生き返るわけもないし
わたしたちだっていつ死ぬかわかりゃしないんだから
とにかくいってみるだけ行ってみよう
どうしても気分が晴れなかったら帰ってこよう
・・・ということで、出発した。

花見だ。

国営昭和記念公園に行った。
生涯二度目の「西立川」駅!
園芸の勉強で東京都の農林試験場に剪定を習いに行って以来だ。

昭和記念公園はとにかく広いらしい。
「らしい」ってのは今日歩いた範囲は公園全体の1/6いやたぶん1/8ぐらいだったから
その全体像がさっぱり把握できなかった。
昭和天皇陛下御在位五十年記念事業の一環として国が設置した国営公園で
総面積は180haに及ぶ とうたっている。
180ヘクタールなるものがどんなもんだかはかり知れないけど
3時間くらい桜を堪能してお弁当を食べてビールを飲んで
それでも1/8だから、やっぱりすごいに違いない!

たぶん混んでいたんだろうけど、
広いから人間が分散されて「混んでいる」という気がしなかった。

花の力はすごい。
こころが空になる。
自分の状況を忘れさせる。
来てよかった。
百花繚乱のなかで亡き人を偲ぶ。

于武陵の「勧酒」が頭に浮かぶ。

  勧君金屈卮  君に勧む金屈巵(キンクツシ)
  満酌不須辞  満酌(バンシャク)辞するを須(モチ)いず
  花発多風雨  花発(ヒラ)けば風雨多く
  人生足別離  人生別離足る

井伏鱒二の訳詩のほうが有名か?
  コノサカヅキヲ受ケテクレ
  ドウゾナミナミツガシテオクレ
  ハナニアラシノタトヘモアルゾ
  「サヨナラ」ダケガ人生ダ
            ・・・ってやつ
高校生のとき
私の担任は国語教師で大酒のみだった。
一緒にお酒飲んだりした。(反則)
その先生が漢詩が好きで酔っ払っては
漢詩を浪々とうたっていた。
「唐の詩人は酒豪揃いで酒を飲む言い訳に美しい詩を詠むんだよ」といって
于武陵の「勧酒」を教えてくれた。
「この詩はな、“「サヨナラ」ダケガ人生ダ ”ってとこだけ
 抜粋して語られるからセンチメンタルな感じがするけど
 本当は別れもあって出逢いもある人生の醍醐味をうたってんだぞっ
 後ろ向きに生きるんじゃないぞっ」
・・・と 説教をたれたが、なんせ酔っ払いのゆうことだから
それに当時はワタクシだってガキだったし
「はいはい、わかってます。後ろ向きには生きません。」などと
いいかげんにうけていたつもりだったけど
今も覚えているところをみると
案外肝に銘じてここまできたのか?
内田先生、ありがとう。
おかげでいろんなことを乗り越えてきました。
むしろ乗り越えすぎかも。

酔っ払いのゆうこともちゃんと聞いておくもんだな。

ママも「いま、すべてを忘れてたわ」といってた。
花の生命力が私たちを救う。