三浦 展
下流社会 新たな階層集団の出現

ご存知ベストセラーです。


現代の若者の就職、消費行動、結婚観などが「上」と「下」二極化が進んでいる、という話です。

山田昌弘「希望格差社会」や、小倉千加子「結婚の条件」に通じる内容。


この本でもっとも印象的だったのは、

「下流であるほど、『自分らしさ』を求める」という論理。


「自分らしく働く」ことにこだわるから、就職先がうまく見つからず、いやな仕事をするぐらいならフリーターで…ということで、いつまでたっても社会経験がつめず、結果として「下流」に属することになる。


マンガ「ドラゴン桜」の有名なせりふ

「ナンバーワンにならなくていい、オンリーワンになれだぁ? ふざけるな。オンリーワンていうのは、その分野のナンバーワンのことだろうが」

も引用されています。


そんな、厳しいこというけど、

団塊の世代だったら、どんな仕事についたとしても、ある年月働けば、それなりに出世し、収入も増え、家が買え…となっていましたが、今はいつリストラされるかわからないし、成果主義で、収入が将来増える保障はどこにもない。

あとは、他者とのかかわりよりも、「自分がどうするか」にしか、希望は持てないと思うのです。

それが結果としてうまくいけば、「上」に、そうでなければ「下」と言われてしまうのかも。


みなさんはどう思われますか?


こちらも参考に↓


山田 昌弘
希望格差社会―「負け組」の絶望感が日本を引き裂く
小倉 千加子
結婚の条件
三田 紀房
ドラゴン桜 (10)