今日は、ペットアートスタート準備講座の日でした。
(このコースは、趣味からプロへはばたく人のコースです)
その中で、生徒さんが、こんなお話をしてくれました。
お客様の中に、病気の治療を控えている方がいるそうです。
「これから大変な治療が始まるけれど、
○○ちゃんの肖像画が届くことだけを楽しみにしているんです」
そう言われたそうです。
そして、生徒さんは、
「先生、本当にやりがいを感じました」と、話してくれました。
私は、その言葉を聞いた瞬間、
昔の出来事を思い出しました。
もう何年も前の話です。
私の作品を購入してくださった方がいました。
その方は、後から、
「育児ノイローゼ気味だった」
と教えてくれました。
毎日が辛くて、気持ちも沈んでいた。
でも、犬の絵を見ていると、
少しずつ気持ちが穏やかになっていったそうです。
「毎日、絵を見ていました」
そう言われた時、私は驚きました。
トールペイントは、
ただの趣味だと思っていたからです。
可愛い絵を描く。
季節の作品を作る。
教室で楽しくおしゃべりする。
もちろん、それも大切です。
でも、本当は、
もっと深い所で、誰かの心に届いていた。
そう気づいた瞬間でした。

そして今日、
生徒さんが、同じような経験をしている。
その事実が、私はとても嬉しかったのです。
技術だけではなく、
「誰かの心に届く絵」を描ける人が育っている。
それを感じました。
振り返ると、
こういう出来事があったから、
私は30年間、トールペイントを続けてこられたのだと思います。
もちろん、楽しい事ばかりではありません。
生徒さんが減った時期もあります。
思うように集客できない時もあります。
時代が変わって、
「トールペイントはもう古い」と言われた事もあります。
それでも辞めなかったのは、
作品には、人を元気にする力がある。そう信じていたからかもしれません。
最近、私はよく思います。
ペットアートは、
「可愛い犬の絵」では終わらない。
亡くなった子を思い出したり、
毎日を頑張る力になったり、
心の支えになったり。
そんな力を持っているのだと。
だから私は、
これからも描き続けたいし、
教え続けたいと思います。
誰かの大切な一枚になるように。
そして、生徒さん達が、
また別の誰かを笑顔に出来るように。
今日、とても大切な事を思い出させてもらいました。
ありがとうございました。