生まれた意味を知るRPG
今回は3DSでテイルズオブジアビスをプレイしたので感想を書いていきます。
後半ネタバレあり。
テイルズオブジアビスは2005年にPS2で発売されたテイルズシリーズですね。
それが3DSに移植されました。
ジアビスはゲーム総選挙で53位となり、テイルズシリーズの中で唯一トップ100に入り一番人気とも言われてる作品です。
ストーリーはけっこう胸くそ悪いシナリオだったり仲間同士がギスギスしていて尖った作品だけどストーリーはとても良いと聞いていたので気になっていました。
テイルズシリーズは前にヴェスペリアをやったことあるくらいですが、ジアビスはヴェスペリアと並ぶかそれ以上くらいに評価高いですね。
でもけっこう好き嫌い分かれる作品だと思います。
僕はその仲間とのギスギスを期待してプレイしてみました。
個人的な項目ごとの点数
ストーリー 10
キャラクター 10
マップ探索 8
バトル 7
3DSのプレイ感 5
総合 9
良かった点
厳しい世界が舞台の暗いストーリーに引き込まれる
ギスギス感溢れる魅力的なキャラクターが多い
昔ながらの飛行船で空飛べるワールドマップ
バトルもアクションRPGで面白い
テーマ曲のBUMPのカルマ
微妙な点
ストーリーは序盤と終盤は盛り上がるけど中盤がけっこうだれる
世界設定やオリジナル用語が複雑で理解しにくい
マップ上の操作感が悪い。特に乗り物系
ソフト側じゃなくてハードの問題だけど3DSの操作感が微妙
って感じでとても楽しめました。
特にストーリーはめちゃくちゃ面白くて終盤泣かされたりしましたね。
ただPS4に慣れてる自分としては3DSの小さい画面で操作しにくいボタンでプレイするのがけっこうストレスでした。
でもストーリー重視の自分としては大満足のゲームでした。
テイルズオブヴェスペリアも面白かったのですが、ヴェスペリアはゲーム性はとても良かったけどストーリーに起伏がなくてそこまで面白くなかったです。
でもジアビスはヴェスペリアとは逆な感じで、ストーリーはとても面白かったけどゲーム性としては新しいヴェスペリアの方が良かったなと思いました。
僕はストーリー重視なのでジアビスの方が面白かったです。
・ストーリー
最初はネタバレなし。
ストーリーはとても面白かったです。微妙なところも多々あるけど、それ以上に面白い部分の魅力がすごくてとても心に残る物語でした。
癖のある主人公と癖のある仲間キャラクター達がギスギスしながら進んでいく感じ。
仲間なんていいやつの方がいいに決まってるので普通に考えたらつまらなそうなんですけどこれがとても面白かったです。
パーティがギスギスってよく言われているのでめっちゃギスギスを期待していたけど思ったよりギスってなかった印象でした。もっとギスっても良かったかも。
ストーリーはとても良かったんですが、いかんせん用語や世界設定が複雑すぎてわかりにくかったです。
フォニムとかセルパーティクルがどうとかこうとか全然理解できませんでした。
世界設定が展開される中盤なんかはそのせいでけっこうつまらない印象です。
実況で大空スバルさんの配信を見てるとストーリーを図解してふり返ってくれたりしていて面白かったです。言葉だけじゃなくて図とかで説明してくれたらもっと理解できたかもしれません。
・キャラクター
登場キャラクターがとても良かったです。
いいやつも嫌なやつもいて、いいやつも何かしらの問題抱えていたりして問題児だらけパーティです。
主人公ルークはクズって言われてるけど個人的には最初からけっこう好きでした。
もちろんクズな部分も多々あって擁護できないこともあるけど。自分に正直なところとか根っこの部分は優しいんだなって思えるようなところが見えたので。後半はどんどん成長して普通にいいやつになります。
ジェイドは終盤までけっこう嫌いでしたね。でも嫌いなんですけどジェイドがいるからこの物語は面白いのでトータルは好きです。終盤はなんかもうこいつはこういうやつなんだなって受け入れられました。
・マップ
僕は昔ながらのRPGのような世界を周れるワールドマップが好きなのでとても良かったです。
飛行機で世界を飛び回ったりとか好きなので。
最近はリアルスケールで世界を周れないようなRPGしかないので、やっぱりこういうワールドマップ最高だなって思います。
世界まわらないと物足りないですね。
ただワールドマップ上でのカメラ回転の速度が遅かったり、船や飛行機の方向転換が遅くて操作性がとても悪かったです。
進行不可のところに突っ込むと長い硬直して引き返すのがストレスでした。進行不可の場所がわかりにくいのもストレス。
・戦闘
戦闘はヴェスペリアと同じようなアクションバトルで好きです。
技をたくさん覚えるけど結局あまり使う気にならないのがなんかもったいない気がします。
・3DSの操作性
ソフトじゃなくてハードになりますが、PS4に慣れてると3DSのスライドパッドやボタンが操作しにくくてけっこうストレスです。PS2よりはロードが短くなっているらしいのでそれよりはましかもしれないけど。
PS4やスイッチでリマスター出したらめっちゃ売れるんじゃないかなって思います。
今度シンフォニアのリマスター出るらしいけどそれよりジアビスやった方がいいんじゃない!って思います。
シンフォニア知らんけど。
・ストーリーの山場について(ネタバレあり)
ここからはネタバレありでストーリーを語ります。
とても楽しめたジアビス。主人公ルークはクズた
し仲間はギスギスだしってきいてたのですが、個人的に初期ルークはそんな嫌いじゃないです。
もちろんクズだし擁護できないところはあるけど、それは世間知らずに育てた家庭環境のせいが大きいし、ところどころイオンに優しいところを見せるので根っこは悪いやつじゃないんだろうなって思いました。
クズなのは正直周りの人達の接し方のせいだと思います。ルークが世界を知らないことをわかってるのに何も教えないでただ非難や嫌味を言うだけな周りの接し方が悪いでしょって思ってしまいます。
でもプレイヤーの中にはルークを許せない人もいるだろうしジアビスはかなり意見が割れる作品だと思います。そのへんも面白いですね。
・俺は悪くねぇ!俺は悪くねぇ!
ジアビスの一番の山場。ヴァンにそそのかされてルークはアクゼリュスを崩落させてしまいます。
ルークの俺は悪くねぇ!俺は悪くねぇ!ってセリフはめっちゃ有名ですね。
これはツラすぎる。良かれと思って自分がやったことがたくさんの人の命を奪う大惨事を引き起こしてしまったんだから受け止めきれるわけないよ。
仲間達が失望した感じで直接的な批判をあまりしないのもまたリアル。
個人的には仲間達も悪いだろ!って思ってしまうけど。何も知らないルークに何も教えないんだから。まあルークのこのセリフも責任逃れようとしすぎて良くないのは間違いない。でも重すぎる責任から目を背けたくなる気持ちめっちゃわかります。
ルークも悪いけど仲間達も悪いだろって。
その後すぐに自分はレプリカだって事実を突きつけられるんでしょ。ツラすぎだろ。
けっこうルークに感情移入してゲームしてました。
なかなか重い。
・生まれた意味を知るRPG
ジアビスのキャッチコピーは、生まれた意味を知るRPG。
このキャッチコピーの意味に気付いた時めちゃくちゃ残酷すぎるだろと思いました。
ルークが生まれた意味はこういうことかって思う場面はいくつかあって、序盤はヴァンが利用するために生み出したのかと思ってました。
そして終盤のレムの塔でアッシュがレプリカ達と心中するのを止める方法を考えてる時に、教会の中でジェイドは何か案ないのか?って聞かれてジェイドが、
私はもっと残酷な答えしか言えませんから
って言った時に生まれた意味の隠された本当の意味に気付いて残酷すぎてめちゃくちゃ衝撃的でした。
そういうことか。ルークはアッシュの身代わりになって死ぬために生まれたってことなのかって。
ルークが生まれた意味=死ぬこと
っていう構図に気付いた時は悲しすぎて泣けてきました。それが預言的にもそうなっているのが、世界がルークが死ぬことを認めている気がしてとても悲しかったです。
そしてそれがゲームのキャッチコピーに使われていることもまた悲しさと残酷さを感じました。
キャッチコピーに伏線はってるような感じでマジですごかったです。
このゲームの示す生まれた意味っていうのもこれだけじゃなくていろいろあると思いますけどね。
そんな感じで色々と粗いところはあるけれどそれ以上に心を揺さぶられるストーリーが楽しめたので良かったです。
それではまた。