目の前の人を助けられるでしょうか?


僕はすれ違う人たちの顔が見れない

人見知り。孤独感の優越。

何よりこの男に対して

クズだと思われたくない高いプライド。

何もない配役が欲しい。

ほんとは主役になりたい願望を抑えて

僕はすれ違う人に

幸せになってほしいと思いまた夢見る。


前期だけで三人の犠牲者がでた我が園。

次の犠牲者は年長の先生Dさん。

この先生は3歳からの持ち上がりで

4歳、5歳と連続で担任していたが

5歳の1月に休職をする。


普通に考えると

何と悲劇な結末であるが

僕はそうなったのも

しょうがないと感じるほど

園長に指摘されていたので

ある意味逃げられてよかったねと

前向きに考えている。


D先生は

上手に立ち回る人であった。

ただ一つだけ気になる点としては

自分の考えを出すタイプではなかった。

周りの先生が叩かれていては

同調して叩き

仕事とプライベートと分けて

物事を考えていたタイプ。


これは関西女子の

努力しない人が嫌いな逆鱗に触れた

また当時付き合っていた彼氏との関係に

(言わば付き合っては別れ、また付き合う)

まっすぐな性格の関西女子は

何してるんだと干渉していた。


その思いは園長に伝わる

そして段々孤独になるD先生がいた

助けられるなら助けたいが

この瞬間を誰かに見られたら

自分が終わる

僕は何も手が出せなかった。


生活発表会が

一月末に開催される

常にピリピリしてる雰囲気だった

行事は園長にとって

保護者と関わり感謝される瞬間なので

下手なものを見せられない

というプレッシャーが

周りの職員には伝わっている


年長は題材を決める段階から

園長のプレッシャーが

押し寄せていた


その時3歳児を見ていた僕は

10月ごろから子どもたちと話し合って

やりたいものを決めてきた

今思えば、コレが年長にとって

とてつもないプレッシャーだった


12月ごろの内部での見せ合い練習

担当してた3歳児達は

既に完成されていた

多分この瞬間だけは

どのクラスよりも劇が上手かった。


自分たちで考えて

自分たちでセリフを決めているのだから

全員スラスラ進行していた


僕はビデオだけ撮ってあげていた。

プラスで晴れ舞台は

君たちの舞台だから

僕は参加しないよ。

と伝えていた

撮った映像を見て

自分たちでこうしたい!

ああしたい!と話し合い

僕は全員が納得する形だけ整えていた

みんながやりたい役をやる

原作では登場しない役を

やりたいと言った子がいたら

どうしよっか?

とだけ子ども達に問うてみる


話し合うことは

毎日継続していたので

自然と前向いた方が良いとか

登場に歌に歌った方が楽しい等

僕が音源を準備するので

えーっ?!!と

思いながらも

次の日には準備をしていた


その完成度に園長は満足そうだ。


だか年長は

題材が決まったのが12月頃

何もかも準備不足感があった。

挙げ句の果てには、

劇中に子どもたちが

ケンカをしていた。

僕は別に良いと思ったが…

園長はブチギレていた。

あまりの激怒に

見ていた3歳児達が震えていたので

僕は全員廊下に出るように伝えて

フォローに徹していた。

大人の都合で

この子達を巻き込ませたくなかった

だが、

これで心が折れてしまった

D先生は次の日から来なくなった。


卒園式まであと二ヶ月で

3年間見てきた先生が退職。

異常だと思うが

この頃はもう見慣れていた自分がいる


そして同時期に

リーダーである草食男子が

いなくなる。


原因は育休の取り方。

奥さんがご懐妊して

1月に出産予定だった。


つまり生活発表会には

出られない相談を

園長にしていた。


せめて生活発表会まで

働いてくれないかと

園長は相談していたが

奥さんが大反対。

ふと、奥さんがどうしても…

と伝えてしまったのがいけなかった。

園長vs奥さんのバトルになってしまい

名誉毀損で訴えると

園長もう暴走モード。


こうなったらもう止められない。


草食男子は予定通り

1月に育休を取って

また1人いなくなってしまった。


年間で5人いなくなる園。

3月には退職者の有給も始まる

崩壊していた園は

他園から応援が常に3人きていた

それほど保育人数が足りなかった。


また3月に一つ重大な報告がされた

園長先生の退職。

この地獄から抜け出せる。

そう思って僕は喜んだ。


ここからの地獄が始まるのが分からないで…


次回、新園長登場。

希望の光?崩壊の道?

関西女子が大暴走の巻。